超ハイテク時代のサバイバー 平成30年9月21日

 かなり間があいてしまいましたが、このほどこのコーナーも新しくなり、自分で更新できるようになったので、ペースを上げて書きたいと思っています。

 さて、現代の社会では、毎日考えなければならないことがたくさんある・・・と言うと「させられている感」がありますが、そうではなくて、「考えた分だけおもしろいことがある」と思うことにしたらどうでしょう。
「変化の激しい社会」とか「先の見えない社会」などという言葉が使われますが、これらによって不安をあおられていてもしかたがないです。逆に「安定した社会」というのは、不安感は少ないものの、考えや行動によって何かが大きく変わるというよりも、「敷かれたレールの上を歩く感」があるので、決してよいとは限りません。
 要するに、いつの時代にも、自分がいつ、何を、どう考え行動するかで自分の人生は変わるのだということ、そして、時代によっては、その変わりようが大きいのだということをしっかり理解しましょう。
 考える時間は、つくろうと思えばつくれますよね。そして、考えるんです。「自分は将来何をしたい?・・・職業選択という形式的なことではなくて、どんな仕事をして生きがいを感じる?・・・AIに仕事を奪われるんじゃないかとか言うけど、人間じゃなければできない仕事もあるさ。それは何?・・・自分はAIをつくり改良し使いこなす人の側か、AIにはできないことを考える側か?」などというように考え、「では、今の世の中、実際どうなっているんだ?さらに考えるための情報を集めよう。」「彼は何を考えているのか聞いてみよう・・・・・なるほど、君はそういうことを考えていたのか。」などと、意見交換にまで発展すれば、楽しくなります。このように、考えることを楽しみ、考えたことを行動にうつしてみる。そうすれば夢は現実味を帯びていき、目標も具体化し、道が開けていくのではないですか?
 超ハイテク時代、高度情報化とAIが限りなく人間の脳に近づく社会に生き残れる人というのは、やはり「自分の頭で考え行動することのできる人」なのです。
千葉県立津田沼高等学校
校 長   安田 一夫
 

「わかりにくい?」授業について  平成30年6月12日

 皆さんは、授業を聞いて「わかりにくい」と嘆くことはありますか? あるとすれば、次にあげる例のうちのどのような状況を「わかりにくい」と考えているのでしょうか
① よく聞き取れない(声が小さい、いつも黒板に向かって話しているなど)
② 板書が読めない(字があまりに乱雑、板書の位置等が不適切など
③ 一方的な説明だけである
④ 進度が速すぎる
⑤ 内容が難しくてついていけない
⑥ 苦手意識がある
 もしも、例の①~③についてだったら、それは先生が確認してすぐに工夫・改善しなければならないことです。
 一方、④~⑥の場合には、自分に原因がないかどうか、振り返ってみてください。
 短い時間でもいいから予習や復習をしているか、わからないことをいつもそのままにしてはいないか、難しい・苦手だと決めつけていないかなど、反省してみる必要があります。
 中学校でも高校でも、各科目にはそれぞれ目標(習得しなければならない内容)があります。だから、一年間の限られた授業時間数の中で、その目標を達成するためには進度も考えて授業を進め、家庭学習なども含めて工夫して指導しなければなりません。
 そもそも聞いてすぐわかるような内容を授業で取り上げる必要があるのか、また、難しいことでも悩み考えるからこそ力がつくのではないか・・・と考えると、極端な言い方ですが、わかりにくいのが授業であり、これにいかにチャレンジするかが大事だともいえます。もちろん、先生もこうしたチャレンジ精神がさらに高まるよう、授業を工夫・改善します。
 部活動等では「厳しい練習に積極的に取り組み、実力を伸ばして成果を上げた」などの言葉がよく聞かれます。ならば勉強についても「手取り足取り、懇切丁寧、わかりやすい」と思っている授業で、本当に力がついているのかどうか、考えてみるべきだと思います。

千葉県立津田沼高等学校
校 長   安田 一夫
 

「高等学校」としての学びの環境づくり  平成30年4月12日

 平成30年度が始まりました。津田沼高校にも新入生が加わって、新たなスタートを切ったところです。元気に通学し始めた新入生の明るい笑顔を見ていると、こちらも元気になり、大変うれしく思います。
 ほとんどの中学生諸君が高等学校に進学する時代ですが、昔も今も「高等学校」の意味は変わらないと思います。卒業後には、職業に就く者も上級学校に進学する者も進む道はそれぞれですが、社会という荒波にもまれることになるのですから、高校時代にいろいろな経験を積んで(特に「困った」という体験が大事)、自分で課題を解決するために考え、主体的に行動してほしいと思います。
 それができる人同士が集まればよいチームもできるでしょうし、みんなで課題に立ち向かっていけば必ず解決の糸口が見つかります。こうした経験は確実に人間的成長につながり、個性の伸長にもつながります。
 いろいろなことに挑戦して仲間と共に困難を乗り越えていく。津田沼高校は、こうした学びの環境づくり推進し、本当の意味での「高等学校」と認められることを目指します。

千葉県立津田沼高等学校
校 長   安田 一夫
 

「困った・・・」という体験こそ大事  平成30年1月18日

 「挫折が人を育てる」といいますが、挫折までいかなくても、「困った・・・」という体験はとても大事だと思います。困ったことを解決しようとしてあれこれ考える、工夫する、相談できる人を探すなどなど、いろいろと試み、それが成長につながるからです。
 私たちは、困りごとなどなく満ち足りている時には、進んで苦労や努力などしようとはせず、のんびりしているというのが正直なところでしょう。それでいて、何か物足りなさを感じていたりもするものです。しかし、困ったことに直面すると、それを解決しなければなりませんから、頭も体も積極的に動かすし、その動いている時間はとても充実したものにさえ思えます。たとえ完全な解決に至らなくても、奮闘努力した時間は決して無駄にはならず、人間的成長につながります。(そういえば、「失敗は成功のもと」とか「必要は発明の母」という言葉がありましたね・・・。)だから、若い人たちには、この「困った・・・」の体験をたくさんしてほしいと思います。
 ところで、心配なのは、この「困った・・・」の体験を知らず知らずのうちに子供から奪ってしまう大人の行動です。大人は、自分が様々なことを体験してきた分、「困った・・・」の解決法をたくさん知っているので、すぐに答えを言おうとする。まして、自分の子供など、大切に思っている者に対しては、つい口出ししたり手を貸したりしてしまいます。
 でも、ちょっと待ってください。人が育つには「困った・・・」という体験がとても重要なんです。大人は、(私たち教師もですが)「困った・・・」が重大な事態にならないように見守り、場合によっては解決に向けたヒントを示すぐらいはするものの、極力手助けはしないという我慢の姿勢を貫きたいものです。
 中高生の皆さん、「困った・・・」の体験を奪われないようにしてくださいね。自分で試行錯誤する体験を面倒がらず積み重ね、「自立」することを目指してください。


千葉県立津田沼高等学校

校 長   安田 一夫
 

「コミュニケーション」について  平成29年6月23日

  「コミュニケーション能力を育成する」・・・などとよく聞きますが、どうすればその能力を育成できるのか、これはなかなか難しい問題ですね。
「これが答えだ」というのはないにしても、良好なコミュニケーションをするためには欠かせない三つの力(能力)があると私は思っています。「伝えたいことを明確にする力」「伝える相手を理解する力」「伝わったかどうかを評価する力」の三つです。これらの力を向上させることが、相手との上手なコミュニケーションにつながるのだと思っています。
 例えば、人に仕事を頼むとします。成果を期待するならば、まずは自分の求めていることが明確に伝わるように工夫しなければなりませんし、頼む相手の力量や個性を理解し、自分の依頼がしっかり伝わったかどうか確認しなければいけません。
「○○さん、この週末に会議で使うので、うちの課の事業進捗のこの資料、25ページあるんだけど、これをワンペーパーにまとめてね。ではよろしく。」こんな頼み方では相手は理解できません。これは頼む方の配慮が足りないのです。
「○○さん、この週末の会議で、部長にうちの課の事業進捗状況について報告するんだけれど、この25ページの資料を読んでまとめたA3のワンペーパーを作ってくれないかなぁ。君は分析力に優れているしパソコンも得意だから、今後、事業を進める上で課題となることも示し、必要に応じて図やグラフなども盛り込んで作ってくれるとありがたい。部長は~~のことも知りたがっていると思うので、そのデータを前面に出してPRしてほしいな。どう、作れそうかい?質問があったらどうぞ。」というように頼めば、意図がより確かに伝わるでしょう。
社会に出ると、上手なコミュニケーションができるかどうかで仕事の効率が大きく変わってきます。私の経験上も、後者のような指示のできる上司はとてもありがたかったし、尊敬できますよね。かくあらねばと、私も反省するところです。

 

千葉県立津田沼高等学校

校 長   安田 一夫