校長室から

2021年11月の記事一覧

同窓会と医師会(校長室から)

同窓会と医師会

 

《同窓会総会》

〇先週の土曜日、本校の同窓会総会が開かれました。3年半後の創立100周年記念事業向けての準備会を兼ねた内容でした。コロナ前は懇親会を含めてホテルで行っていたそうですが、出席者を限定して会議のみを本校大講義室で行いました。

〇感心したのは、100周年記念事業の広報を担当する30歳前後の皆さんが、過去の写真やメッセージの収集など、SNSを駆使しながら組織的かつ念入りに準備を進めていることでした。まさに、自主自律が具現化されていると感じ入りました。

〇また、高橋会長をはじめ役員・支部長の皆さんには、私から生徒の活動状況やスクールポリシーの策定について説明した後、本校の教育活動への期待を述べていただきました。現役を引退されている方もおりましたが、地域での活動を熱心にされている方もおり、地域と本校との連携の在り方について期待されているとの意見もいただきました。

〇記念事業の一環として、各方面で活躍されている同窓生から送られたお祝いメッセージを紹介する試みが始まっています。その中のお一人に同志社大学の植木朝子学長が紹介されており、どんな方かとネット上で調べてみました。すると、高校生向けのメッセージがありましたので、その一部を紹介させていただきます。

〇「学問の世界では、なぜそう言えるのか、客観的な根拠を示すことがまず必要ですから、先行研究に当たり、知識として蓄えておく必要があります。『源氏物語』研究などは鎌倉時代から始まっていますから、それらについてはひたすら知識として吸収するしかありません。こうした作業は決して無駄にはなりません。それは異なる領域の勉強についても言えることです。たとえば、幾何の問題で、いかに補助線を引くかを考えた経験は、数学以外の分野でも役に立ちます。ある一本の補助線を引くことで局面が劇的に変わり、問題の解決につながることは、文学作品の読解においてもしばしばあるからです。自分には関係のない分野だから勉強するのは無駄だと決めつけないで、幅広い知識を吸収してほしいと思います。近年、大学では文理融合が進んでいますが、それが進めば進むほど、これまで以上に他分野の知識が必要になります。受験には必要ないからと、早い時期から学ぶ範囲を狭めるべきではないでしょう。高校時代、幅広い学びに自ら進んで取り組むことが、大学での豊かな学びにつながっていくのです。」(同志社大学植木朝子 学長 〜良心教育のもとで、大きな変化に対応できる柔軟性を〜 - 大学ジャーナルオンライン (univ-journal.jp)から引用)

〇植木学長は国文学、中世の歌謡が専門です。高校生にはできるだけ幅広く学んでほしいということですが、本校での学びの在り方を示唆する内容と思い、掲載させていただきました。

《医歯薬講座》

〇今日(11/14)は、医歯薬コースの講座として、柏医師会の長瀬会長をはじめ7名の医療関係者の御来校いただき、医師、薬剤師、看護師の各グループに分かれて、50数名生徒と対話をしていただきました。志望する分野の専門的な話、生き方、考え方など、様々な疑問に熱心かつアットホームに答えていただきました。

〇長瀬会長からは、あいさつで「これから何かを成し遂げていくには、高い志と熱量を持ち続け、そして戦略を持たなければならない」とのメッセージをいただきました。また、それぞれの先生方のお話から、同じ医療従事者でもスペシャリストで進む方もあり、ゼネラリストとして生きる道もあり、就職後も環境の変化によっていろいろな道があると感じました。

〇2つの会を通して、同窓生や医師会の皆様から、様々な期待と御支援をいただいていることが本校の糧になっていることを改めて実感することができました。生徒の皆さんには、こうした先達たちを身近に感じ、後に続いてほしいと願います。御協力いただいた皆様に感謝いたします。