ブログ

2024年7月の記事一覧

全校研修会(摂食指導)を行いました

 今日の午前中、全校研修会(摂食指導)を食堂で行いました。本校では、「摂食指導」「医療的ケア」「防災」に関する全校研修会を、それぞれ3年に1回、順番に行っています。本年度は「摂食指導」の順番です。今日は、日本大学松戸歯学部の林佐智代先生と大越理恵先生を講師にお迎えし、ご指導をいただきました。お二人とも障害のある方々の歯科医療をご専門とされ、長年にわたり本校の子供たちを対象とした摂食指導を担当していただいております。

食堂の入口で、研修で使用するヨーグルトやお菓子を取ります

 林先生より、スライドを用いながら「食べるための構造とメカニズム」や「食べる事の『困った』を考える」といった内容についてわかりやすく説明していただきます。途中、映像を見たり、実際に先生方が二人一組で実習を行ったりしながら研修が進みます。実習の際には、林先生と大越先生がデモンストレーションを行い、実習のやり方を具体的に説明してくださるとともに、その後、先生方の実習を見て回りながらご指導してくださいました。実習では先生方がとても積極的に体験を行い、体験してみた感想をお互いに伝え合っていました。

先生方が二人一組で実習を行います

 実習は「①能動的刺激法、抵抗法の舌訓練を行う」「②顎介助下での嚥下訓練を行う」「③口唇訓練を行う」「④口唇の役割を知る」「⑤前歯で咬断する感覚を感じる」「⑥水分摂取を学ぶ」の六つがありました(②と④の実習ではヨーグルト、⑤の実習ではお菓子を使用します)。

 今日の研修では、映像や実習を交えながら、とてもわかりやすくご指導いただきました。ありがとうございました。私も学校教育の中で「給食」はとても大切に考えています(このブログでも毎日の給食の紹介を行っています)。今日の林先生のお話の中でも「おいしく安全に楽しく食べる」という言葉がありました。「食べる」ことによって「豊かな感情」も育てることができます。その一方で、障害の状況によっては、まずは「食事に集中できる環境」を整える必要があったり、「こだわり」によって食べる機能が十分に発揮できない場合があったりします。今日の研修を受けて、私としても、あらためて子供の状況を適切にアセスメントし、子供の特性に合わせて目標や手立てを考えることの重要性を痛感しました。先生方も、今日の研修で得た知識や体験により、2学期の給食の際、子供たちを見る視点が変わるのではないでしょうか。今日、学んだことを2学期の子供たちへの指導・支援に生かしてまいります。講師の先生方におかれましては、ご多忙のところ、また、厳しい暑さの中、ご指導くださいましてありがとうございました。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。