卒業式での校長式辞(3月19日)
式辞
今朝、松戸南高校の生徒の登下校を温かく見守ってくれている桜の木に、たった一輪ですが、まるで卒業生の前途を祝うように桜の花が咲いているのを発見しました。そして壇上にいる私からは、卒業生の襟に誇らしげに咲く満開の桜が目に映っています。この佳き日に、本校学校運営協議会 委員長 湯浅 吉章 様、 松戸市立東部小学校長 石井 裕子 様、松戸市教育委員会生涯学習部社会教育課課長 関根 嗣人 様、本校PTA会長 秋谷 修代 様をはじめ、地域の皆様、多くの保護者の皆様の御臨席を賜り、千葉県立松戸南高等学校第18回卒業証書授与式を挙行できますことは、卒業生はもとより在校生、教職員にとりましても、大きな喜びでございます。
本日、御臨席を賜りました皆様方には、日頃から本校の教育に深い御理解と温かい御支援をいただき、さらには巣立ちゆく卒業生の門出に際し、華を添えていただきましたことに、心から御礼を申し上げます。
ただ今、呼名がありました176名の卒業生の皆さん、御卒業おめでとうございます。皆さんは、県内初の三部制定時制である本校で、個々の特性を理解し、「タイムマネジメント」を意識しながら自分のペースで着実に勉学に励み、今この場にいます。数年前の入学時には様々な不安を抱えていた人も少なからずいたと思いますが、未来に向け着実に前進を続け、卒業という日を迎えることができました。まずはここに至るまでの自分自身を称賛するとともに、様々な場面で支えてくれた保護者、進むべき方向を示してくれた先生、楽しい時もつらい時も共に過ごした友人たちへ、この節目の時に、改めて感謝の気持ちを持ってほしいと思います。
有名な劇作家シェイクスピアはその著作の中で、『Life is a series of choices.(人生は選択の連続である)』と述べています。この「人生は選択の連続である」という言葉はシェイクスピアの名言として非常に有名な一文でもあります。私たちは、一日に千個以上の決断をしていると言われていますが、卒業生の皆さんにとって、初めて大きな決断をしたのは、本校を受検したときではないでしょうか。今、このハレの場に、立派な姿で出席していることは、自身の決断が間違っていなかったと誇ってよいと思います。その後も、三修制で卒業するか、四修制でゆっくりと学んで卒業するかという選択があったことでしょう。そして、卒業年となった今年度は、大学や短大、専門学校へ進学し、より専門的な勉強をしようか、就職して社会人となり、経済的にも、精神的にも自立しようかなど、重大な選択をしたことでしょう。
作家の五木寛之さんは著書「選ぶ力」の中で「人生とは選択の連続である。生きるとは選ぶことである。自分がどの道を選ぶかは、その人の責任で選ぶしかない」と述べています。今日、この日は高校生活の最後ですが、また新たな人生のスタートです。皆さんのこれからの人生を歩む中で、何度も大きな分かれ道に出くわすと思います。どのような道であっても、自分の決断を信じて、勇気を持って一歩前に踏み出してください。もちろんその決断が間違っている場合もあります。選択をするということは、失敗や後悔をする覚悟をするということです。この一年間、私は始業式や終業式で失敗を恐れないことをテーマにして皆さんにメッセージを送り続けてきました。また進路のしおりやPTA広報の校長挨拶においては、『自分が選んだ道は、自分自身で正解にしていくんだ』というメッセージをしたためました。失敗をしたと思ったら、その原因を反省し、分析し、次に生かせばいいのです。パナソニックの創業者であった松下幸之助氏は「僕には失敗はない。何故なら成功するまでやり続けるからだ」と言って、決して諦めることはありませんでした。また、京セラの名誉会長である稲盛和夫氏も「世の中に失敗というものはない。チャレンジしているうちは失敗はない。あきらめた時が失敗である。」という言葉を残しておられます。「やり直し」「学び直し」の学校である本校の卒業生の皆さんには、チャレンジ精神をもって、最後まであきらめずに粘り抜く人になってほしいと思います。皆さんに人生に幸多からんことを切に祈念いたします。
最後になりましたが、保護者の皆様、本日はお子様の御卒業、誠におめでとうございます。併せまして、これまで本校にお寄せいただいた御支援、御協力に心より感謝申し上げます。
卒業生の皆さんが、今日の感激と新たなる決意を胸に刻み、大いなる世界へ、鵬のように飛び立つことを祈念しまして、式辞といたします。
令和八年三月十九日 千葉県立松戸南高等学校長 金子和男