
今日紹介するのは、1年生の「地理総合」の授業です。
プロジェクターとパソコンを駆使して、実物の写真や動画、地図など分かりやすく印象に残る視聴覚資料をテンポ良く提示しています。
先生の説明は、一方的にならないよう、発問を織り交ぜて生徒が考えたり、前回までの学習内容をもとに知識を活用する場面など工夫がされています。
写真右は、生徒が教科書に書き込んだり、ノートをまとめたりしたものです。
この授業、もっとも感心したのは、生徒全員が授業を主体的に聴き、考え、発言している姿です。先生の発問に、生徒は自発的に発言しています。(それまでに授業で学んだ知識が定着していることがよく分かります。)ノートも板書を写すのではなく、自分で考えながら書いています。
黒板にチョークで板書して、先生が話す、といった昔からよく見られる受け身の授業スタイルではなく、50分間の授業で板書は基本なく、問いと答え、理由といったことが頭の中で繰り返され、知識が自分の中で構造化されていくイメージです。
生徒は各自で工夫しながら教科書にマーカーしたり、書き込んだり、プリントの広い余白に要点をまとめたりしています。
板書したのは唯一「ダイヤモンドはなぜ高価なのか?」といった発問に対する生徒の考えを書き出して行き、みなで協働して考えを進めるための板書です。
教える授業から、考え、学び方を学ぶ授業へ
教師が主役から生徒が主役へ、確実に授業は進化をしています。
写真右は、生徒が自分でまとめているノートです。
今日の単元は「アフリカ」でした。植民地支配の歴史を軸に、アフリカ諸国の産業や地理的特徴を学びます。私は個人的に、南アフリカのアパルトヘイト体制を終わらせたマンデラ大統領の名言「私は決して負けない。勝つか学ぶかだ。」を紹介したところで授業者が語った次の言葉が印象的でした。
「いっぱい挑戦して、いっぱい負けてください。肝心なときに勝てばいいんです。」