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2022年1月の記事一覧
課題研究Ⅰ発表会
1月26日(水)3~7限、第2学年理数科の生徒及び普通科課題研究Ⅰ選択者による「課題研究Ⅰ発表会」を実施しました。昨年同様、ZOOMを用いてオンラインでの開催です。1年間の研究成果を、質疑応答も含めた12分間で発表しました。生徒は自分の班以外について、コメント用紙を記入しました。運営指導委員の先生方にも聴いていただき、ご助言いただきました。発表後、生徒達はルーブリック評価表を用いて自己評価をしました。
発表テーマは以下のとおりです(発表順)。
①過冷却水と冷却速度の関係
②イオンが草木染めに与える影響
③ギンヤンマとクロスジギンヤンマの照度の違いによる棲み
分けの実態及び幼虫の明暗に対する反応
④変化球の速度の変化、臭い成分に対する植物の科学的効果
⑤チチブの背景による体色変化
⑥リップルマークにおける波の周期とふり幅の関係
⑦水中塩分濃度によるナガエツルノゲイトウの生育への影響
⑧盛り土による液状化現象発生防止方法の検討
<<分子レベルでの解析が期待されます>> ⑨跳ねるとは何か定義しよう
⑩果物を用いたバイオ燃料の作成
⑪ドミノの進行速度の変化
⑫時間割引関数と勉強する価値
⑬野菜を触媒に用いたルミノール反応の研究
⑭県立柏高校周辺におけるカラドジョウの生息状況
⑮金属樹と酸・塩基の関係
<<野球部ならではの着想でした!>>
その後、第2回運営指導委員会も行いました。本校のSSH事業について、運営指導委員の先生方から様々なご意見をいただくことができました。
<<運営指導委員会の様子>>
夢サイエンス講座②
夢サイエンス講座の第2弾として、1月18日(火)の放課後、東京大学大気海洋研究所 海洋生態系動態部門 微生物分野 濵﨑恒二教授から、1年8組・普通科の希望者を対象に、「海洋研究への招待:オーシャンDNAによる海の生物調査」というテーマで講義いただきました。
生物そのものを苦労して捕るのではなく、海水に含まれるDNA(糞に混じる細胞や魚のウロコ由来のものなど)を採取し、種によって異なる部分の塩基配列を比べて、どんな生物がどの位いるか調べる方法について教えていただきました。
現在、日本産魚類の70%の種類について、DNAの塩基配列がデータベース化されているそうです。この方法で、例えば岩手県大槌町の湾内で、サケ稚魚の分布と時間変化を調べたこともあった、とのことでした。
ただ、この方法にもデメリットがあるそうです。例えば、海洋は境界が無いので調べる範囲が正確でないこと、海流や海水温などに左右されること、魚の種類により検出されやすいものとされにくいものがあること、3日程度でDNAは分解されてしまう恐れがあること、などです。
海水を取るところからDNAの塩基配列決定まで自動で行う「海洋eDNA自動分析装置」の開発を目指している、ともおっしゃっていました。
熱心に聴きいる生徒が多く、講演後も先生に質問する姿が見られました。
<<濱﨑先生のご講演の様子>> <<ヒト1名の塩基配列は、現在10万円で
調べられるそうです!>>
「分かりやすいプレゼンテーション講座」の実施
1月14日(金)6,7限に千葉大学大学院融合科学研究科准教授 山本和貫先生による「分かりやすいプレゼンテーション講座」が行われました(理数科1年8組対象)。昨年同様、今年度もオンラインコミュニケーションツール(ZOOM)を活用して、天津小湊野外実習での探究活動の報告を行いました。
ご指導に先立ち、生徒達はビデオで予習しパワーポイントで資料を作成しておきました。
まず、先生から「オンラインプレゼン時の注意」について教えていただきました。
①PC等の機器、アプリ(ZOOM等)、ポインターなどの使い方に慣れておく。もちろんPC用の資料を準備しておく(画面上の「黄色」は、特に見えにくい)。 ②視聴者の構成や状況は様々なので、集中力を維持してもらいにくい。注目を集めるために、途中でわざと話のテンポを変えてみる、全体像を提示する、などの工夫が必要。身振り手振りも理解を助けてくれるが、カメラに映るように行う。 ③想定質問を準備しておく。 などのお話がありました。
その後、生物分野4班、地学分野4班の発表を行いました。先生から、プレゼンの方法だけでなく、探究活動への具体的なアドバイスもいただきました。
例年より短縮して(1泊2日)行われた野外実習でしたが、生徒の皆さんが、班で協力して課題を見つけ探究していった姿に驚かされました。
発表テーマは以下の通りです(順不同)。
・ウランガラスの蛍光 ・サバイバル時における磯植物の調理・適正生物
・酸性雨による岩石への影響 ・鴨川青年の家近くの海岸で見つけた岩石について
・内浦山と東葛地区植生の違い ・風化した岩石の色彩区分その原因の特定
・貝の吸盤と筋収縮の関係について ・ヤドカリとイソギンチャクの共生
<<オンラインでの注意点>> <<カメノテを食べてみた班>> <<風化について調べた班>>
夢サイエンス講座①
1月11日(火)の放課後、東京大学大気海洋研究所 海洋地球システム研究系 海洋底科学部門の沖野響子教授に、「プレートテクトニクス50年」というテーマで講義いただきました(1年8組生徒、普通科希望者対象)。
前半は、「プレートテクトニクス(大陸移動説)」が広まっていった歴史的経緯についてお話いただきました。皆さんもご存じのとおり、プレートテクトニクスを唱えた人物として“ウェゲナー”が有名ですが、彼はその原動力について説明しなかったため、発表直後はあまり広まらなかったそうです。
その後、コンピュータの発展で海底調査結果が世界各国に共有されたこと、中央海嶺を中心に左右対称の磁場が逆転していること(海底がひろがっていること)、「和達―ベニオフ帯」の発見等が積み重なって、1960年代には広く受け入れられていったということでした。
プレートテクトニクスが受け入れられて50年以上経つ訳ですが、先生は現在も分からないことが沢山ある、とおっしゃいました(例えば、マントルとの相互作用や地球表面を覆うプレートの枚数など)。科学とは実験・調査の結果から新しい考え方やコンセンサスを得ていくことである、と改めて認識することができました。
<<沖野先生のご講義の様子。熱心に聴く姿が見られました>>
第3学期始業式
1月7日(金)、校内放送による第3学期始業式が行われました。開式の言葉、校歌演奏の後、校長先生からお話(3点)がありました。(校長挨拶参照)
1点目として、オミクロン株が流行し始めたことに触れ、引き続き新型コロナウィルス感染症防止対策の徹底を心がけるように、とのお話がありました。また、3学期は進級や卒業、進路決定や課題研究の成果発表など、1年間の締めくくりの時期にあたること、充実した3学期を過ごすように、とのお話がありました。
2点目として、冬季休業中、生徒の皆さんは大きな事故無く過ごせましたが、今後も気をつけて自転車に乗って欲しいこと、特に大学入学共通テストを控えている3年生は、健康に留意して過ごして欲しい、といったことを話されました。
3点目として、野依良治博士が、著書の中で「知識の蓄積については人工知能が大いに優れているが、知恵を出すのは人間である。機械に感性は無い」と述べていたことに対し、「私が考えるには数十年を要すると思いますが、人間の感性に近づき疑似するAIが誕生する気がします。皆さんはどう思うでしょうか?」という問いかけがなされました。
始業式後、校内放送による賞状伝達式が行われ、校長室において対象生徒に賞状が手渡されました。
・第65回日本学生科学賞千葉県審査委員会
日本学生科学賞千葉県審査優秀賞
・千葉県児童生徒・教職員科学作品展第65回科学論文の部
千葉県高等学校教育研究会理科部会長奨励賞
<<2つの賞を受賞した、3年生 有働さん、藤田さん、藤田くん>>
・千葉県児童生徒・教職員科学作品展第65回科学論文の部
奨励賞
<<3年生 竹内くん、古川さん(本日は欠席)>>
・全国高校生童話大賞 銅賞
<<3年生 白井くん>>