千葉県立柏高等学校  千葉県教育委員会指定 進学指導重点校
 
 

着任の挨拶

                                                    
                                            千葉県立柏高等学校長 鈴木 実                      
 和3年4月1日付けで、本校校長に着任した鈴木実と申します。私は、平成2年に物理科の教員として採用されてから、銚子、館山、浦安など、いくつかの高等学校の勤務と教育行政に関わった経験があります。近隣では、東葛飾高校、小金高校での勤務経験がありますが、本校は、初めての勤務となります。昨年度までは、千葉県からの出向の形で柏市立豊四季中学校の校長として2年間勤務していました。
 本校は、昭和45年4月創立以来、1万6千人を超える卒業生を世に送り出し、国内外の様々な分野で活躍する秀逸な人材を輩出してきた県下でも有数の進学校です。特に平成16年度からは、文部科学省から15年間にわたるスーパーサイエンス・ハイスクール(SSH)の指定や、サイエンス・パートナーシップ・プログラム(SPP)実践校に指定され、理数科教育を充実させてきました。また、平成27年度からは、千葉県教育委員会から進学指導重点校の指定を受け、文科系・理科系を問わず高い進学実績を積み重ねてきました。
 
本校の教育方針である「健全で、謙虚で、誠実な人材の育成」のもと、勉学、部活動、学校行事等、何事にも前向きに取り組む生徒が多いと聞いております。本校での3年間で、「確かな学力」、「リーダーシップ」、「探究し伝える力」を身に付けた生徒を育成し、世に多くの有為な人材を送り出したいと思います。

 

 令和4年度 校長式辞・巻頭言

校長式辞・巻頭言
2022/07/20

第1学期終業式 式辞(校内一斉放送)

| by 校長

 生徒諸君、おはようございます。終業式に当たりいくつかお話をいたします。

(1)まず初めに、昨日の臨時生徒総会について

 昨日の臨時生徒総会で「生徒心得に関する生徒会総務の取組ついて」報告がありました。そもそも「生徒心得」というものが、何故あるのか考えてみると、それは、学校が教育の場であるからということに関係があります。それぞれの学校には、教育目標、教育方針が定められています。その教育目標を達成するために必要な事項を学校が定めたものです。本校でいえば、毎日960人の生徒が集団生活を行っています。健康で安全に過ごすためにそして、互いに理解が出来、気持ちよく過ごすために守るべきルールを学校が「生徒心得」として定めたものです。その中には、生徒からしてみれば、制限が課せられ不自由と思うこともあるかもしれませんが、我慢しなければならないことがあることも学んでほしいと思います。社会においても、ルールやマナーがあるのと同様に、本校にも生徒としてのルールやマナーがあるということです。規範意識を持って行動できるようになることも教育の一つと考えています。以上がそもそも何故「生徒心得」があるかについての話ですが、ただ、だからと言って、何でもかんでも制限をかけ、必要以上に生徒の行動をしばりつけることは良くないことと思っています。生徒一人一人が、自己のおかれている立場や、その時々の状況を踏まえ、その時、どうあるべきかを考えて良識ある行動をとることは、大切なことと思います。本校を卒業し、社会に出た時にはそう人になってもらいたいからです。

 昨年度、校則等について生徒・保護者・教職員からアンケート調査を行いました。その中で、出てきた要望を、関係職員で検討し、なくせるものは無くしました。具体的には、今年度からは、

・防寒のためのコート類について、昨年度までは、黒または濃紺でPコートやダッフルコートのような標準的な形と規定されていましたが、このような色や形の規定をなくしました。

靴下の色についても、無地で紺か黒か白という規定をなくしました

・ストッキングの色を黒に限定していましたが、生徒の要望からベージュでも良いことにしました。

 生徒からの要望は、他にもありましたが、制限を少なくする方向で見直しをしています。今後も、必要に応じてアンケート調査を行い見直していくつもりです。 

(2)次に、1学期を振り返ってみると、挨拶をしてくれる生徒が増えたように感じます。うれしいことです。たかが挨拶と思うかもしれませんが、挨拶を交わすことによって、県立柏の生徒としての連帯感や仲間意識を感じることができます。

 挨拶という一瞬の出来事に、人間は、社会性を持つ生物の本能として、相手が自分に持つ感情や相手が自分に危害を加えない安全な存在か、または、相手の健康状態を推し量る情報を得て安心していると言われています。よって、挨拶がないと相手に対して不安な感情が払拭できずストレスに繋がるともいわれています。挨拶の一瞬は、共同生活するうえで意外と大切な役割を果たしているものです。 

(3)新型コロナウイルス感染症については、授業、行事、部活動において、今年度は、昨年度よりは少しずつ改善されてきましたが感染防止対策のための行動制限によって学習活動や学校行事、昼食時の黙食等も含めて、未だ不自由な状況が続いています。それでも、今年度は出来る限り平時の形に戻していくという方針でスタートしました。7月の運動祭は延期となりましたが、6月14日の合唱コンクールは、3年ぶりに柏市文化会館で全校を挙げての開催ができました。感染防止対策や短時間での開催に実行委員会を中心に様々な工夫をしてリーダーシップを発揮し行えたことは立派なことだと思いました。また、本校は、生徒、職員も含めると毎日、1000人以上が校内で生活をしています。5月24日以降、6月末まで1か月以上感染者を出さずに過ごせたことも、生徒と職員の信頼関係と協力体制の賜物と思います。しかしながら、このところ特に7月になって、新規感染者数の急激な増加傾向がみられ、第7波到来と言われて警戒されています。明日からは、40日間にわたる夏季休業となります。部活動、あるいは進学補講に参加するため登校する生徒も多いと思います。また、塾や予備校に行く生徒もいると思います。今後とも、どこにいても感染防止対策を怠ることのないよう注意して過ごしてください。 

(4)最後に、昨日、成績会議を行い、諸君の学習成績について報告を受けました。

本日、HR担任の先生から通知表が渡されると思います。特に1年生諸君は高校に入学して初めての通知表となります。平均以下の低い成績に驚く人もいるかと思います。中学校で通じたやり方は高校では通用しないことを痛感することでしょう。大人になっていくとは、こういう経験を積み重ねていくことでもあります。

今回の成績は、あくまで校内での1学期限定の成績であります。諸君が目指す大学入試は、全国の高校生で、高校で学ぶすべてがテスト範囲となります。成績が良好であった生徒諸君は、気を緩めることなく、謙虚な態度で今後も学習に取り組んでください。また、残念ながら今回、成績が振るわなかった生徒諸君は、本校には入学者選抜で合格して入学しています。もともと他の生徒との学力差はさほどないはずです。「為して成らざるものなし、為さずに成るものなし」、つまり「やるしかない」ということであるが、どうせやるなら、しっかりやること。「中途半端な行いは中途半端な結果しか生まないものである。」、「つらい経験こそが人を育てる。」などともいわれています。「自らを磨く」という気持ちを貫き、自主自律の精神の基、より高い目標に向かって有意義な夏季休業となることを期待し式辞とします。


09:55
2022/05/27

令和4年度進路の手引き「巻頭言」

| by 校長

    進路について 遠い思い出 ~

                                                              千葉県立柏高等学校長 鈴木 実

紫陽花の咲くころ、今日は雨、午後は休講、道玄坂を上り細い路地を右に折れると左手にライオンがある。静かで人もまばら、暇つぶしにはちょうど良い。中高生はいない。ちょっと大人気分で店に入り込む。静かな店員にレスカを注文し前から3番目、横から4番目の厚手の椅子に腰かけて体勢を整える。吹き抜けの2階を見上げると、3mぐらいありそうな見たことがないスピーカーから天空の音楽が降りてくる。誰かがリクエストしたツェルニー、スカラッティ、そしてベートーベンのテンペストへと続いた。60粒の珈琲と赤ワインを好んだといわれるベートーベンは、この頃には難聴も進行し、苦難と失望のなか数少ないニ短調のソナタを作曲した。お馴染みの第1楽章、退屈で重々しい第2楽章、目が覚める第3楽章へと進んでいく。思いどおりにならないともがき苦しんでいても、ついにはどこからか射し込む光を供するのは、救われて幸福なのか、それとも本当はもっと悲しいのか、楽聖ベートベンの仕業である。

フランス革命後、音楽一家に生まれたツェルニー、大作曲家の子として生まれたスカラッティも時代の要請なのか気まぐれなのか、その時々で考え悩み進んだ路なのであろう。自らが決めたつもりでも、環境や状況に飲み込まれながらでも、生き抜いたる強い意志を纏った進路選択は能動的で輝かしく思える。それは、命の躍動、生き様を選択するが如し。これまで小学校、中学校、高校を卒業し、大学の教養課程を終え、今は専門課程の学生実験が楽しい。来年は遺伝子組み換え技術とバイテクブームの二重らせん構造の就職活動、メーカーか販売かサービスか金融か、それとも大学院に進学するか、ペースを上げて考えなければならない。

長髪を束ねボートハウスの白いトレーナーに紺色のデッキシューズを履いた細身のアルバイト店員は、青学の学生っぽい。都会慣れの感があるから、同じ3回生かな、卒業したらどうするのだろう、自分を映してみたりして過ごす。無駄な時間かもしれないが、どうせ暇なんだから止められない、止まらない。これぞモラトリアムかと思いつつ、進みたい、進むべき、より確かな道を探しもするが、些少なサジェスションも見つけられない。成るようにしかならないと時代の潮流に身を任せプランクトン生活に馴染むか、逆らってでもネクトンにとどまるか、音楽にのせて畝々と考える。

静電気でレコード盤に吸着した埃を吹きはらい、世界初の水晶発振子を備えたデンオンのDDターンテーブルにD103の針を下す、その無駄のない自然で安定した手際と真空管アンプのほんのり橙に光るフィラメントに、なんとも安心した気分となって、いましばらく居座る。増幅回路前段のMT管は120Vで、終段の出力管は450Vでカソードから真空中に電子を飛ばす。グリッドをすり抜けプレートに集まった電子はトランス内を流れインピーダンスを小さくしてコーン紙を揺らす。物理の世界もロマンチックな音楽のエネルギ―を創造しているものだ。

不思議なことがある。日が傾き、店内が薄暗くなると何故か低音がよく聴こえてくる。右脳は普通に受け止めるが、左脳は理解できない。早く解決しなければならない問題がある。いつしか解決しなければならない問題もある。見えない未来の自分を創ることを考える。挑戦が成長、創作と開拓、明日のために今は頑張ろう。

雨が上がったころ店を出ると進路選択、進路実現を終えたはずの大人たちがそれぞれの歩幅で道玄坂を
下っていく。自分も、遠くにかかる虹の向こうを横目に、やはり駅に向かう。

 明日は晴れるかなと                                (令和4年5月30日


15:47
2022/05/27

令和3年度進路の手引き「巻頭言」

| by 校長
   『 進路について 』

                                                              千葉県立柏高等学校長 鈴木 実

進路と言われるとまたかと思われる人もいるでしょう。小学校の時は、「大きくなったら何になりたいの?将来の夢は?」、中学生になると「どこの高校に行きたいの?」、高校生になると「どこの大学に行きたいの?」、と言われてきたと思います。すると、大学生になれば「どこの会社に就職したいの?」と聞かれることが予想されるでしょう。聞いてくる人は、家族や親せき、教師が多いかな。「自分が歩む道、歩むべき道、歩みたい道」という極めて個人的なことなのに周囲の人が関心を持っていて「しっかり進路について考えなさい」と言われているようで息苦しいかもしれません。

その背景には、人間、ただ漫然と生きているより夢や目標に向かって努力する方が、より充実した人生を送ることができるという道徳があるからだと思います。

先日、私が、17年ほど前に小金高校で担任をしていた時の卒業生に逢う機会がありました。高校では弁護士になるのが夢と言っていて中央大学の法学部に進学した女子生徒ですが、大学卒業後は大手不動産会社に就職し、マンションや戸建て住宅を販売するため、まず、立地の良い土地を地権者や法人と交渉して用地を取得することから始め、会社でプロジェクトチームをつくって、設計、建設、販売支援まで行っているとのことでした。高額な取引となるため信用を得るための苦労はあるが、最後には地権者と購入者双方の喜びがあり、同時に地域の環境や街づくりにも貢献し、大変やりがいを感じるとのことでした。大学で学んだ土地や住宅の売買契約や相続税、贈与税などの法律の知識が役に立っているとのことでした。

明治大学の理工学部に進学した男子生徒は、SEを希望してIT企業に入社しましたが、会社では、SEでなくプログラマーとして仕事を任されているとのことでした。顧客企業の要望に合わせてプログラムを組む仕事ですが、システムが正常に稼働するのはあたりまえであり、エラーやトラブルが発生してしまうと、顧客企業の業務が停止してしまい大きな迷惑をかけるため、修復に何日も深夜まで対処するとのことでした。そのため、より安定して稼働するプログラムを作らなければならないことを身をもって経験しているとのことでした。また、顧客企業にもっと良いシステムやアイデアを提案することも多く、大変だけれども頑張っているとのことでした。

それでは、少し別の視点での話をします。近年「働く」ということの価値や態様が大きく変わり始めているということです。毎日、決まった時間に出社して対面式で仕事をするスタイルから、コンタクトレスである在宅勤務やサテライト勤務といったリモート就労は、今後の労働インフラとなって定着していくでしょう。すなわち単なる情報の伝達や定型的なルーチンワークはリモートになり、創造的、統合的なワークはリアルでというように多様化、効率化、差別化が図られるでしょう。労働の対価である報酬についても時間給でなく成果主義へ移行していくでしょうし、デジタルマネーでの給与払いとなることもIT業界を中心に増えていくでしょう。これらは、人々の生き方、働き方のスタイルを変え、多くの場面でパラダイムシフトが進行していくでしょう。そのためには、現状の脆弱な情報セキュリティシステムの改善や情報通信網の拡充を進める必要があるので、それらの関連業種は、しばらく発展拡大していくでしょう。皮肉にも、今、世界中の人々を苦しめている感染症(COVID-19)の感染拡大が、よりそのピッチを速めました。

 さて、皆さんは自分の進路をどのように考えますか。                                      ( 令和3年5月20日 )


15:22
2022/04/07

令和4年度 入学式 式辞

| by 校長
式辞 
 大地に生命の萌え出づる春、この佳き日に、PTA会長、城野様、PTA副会長、
直井様、篠田様、稲田様のご臨席を賜り、
令和4年度、千葉県立柏高等学校入学式を
挙行できますことは、本校教職員一同大きな慶びとするところであります。

ただ今、呼名され入学許可を受けた320名の新入生諸君、ご入学おめでとうござ
います。まさに今、皆さんは。本校の生徒となりました。
これから始まる本校での
高校生活に、希望に満ち溢れ新たなスタートに立った諸君を、心から歓迎いたします。
 本校は昭和45年4月創立以来、1万6千人を超える卒業生を世に送り出し、国内外
の様々な分野で活躍する秀逸な人材を輩出してきた県下でも有数の進学校の一つです。
本校は、「健全」「謙虚」「誠実」という学びのための基本姿勢を教育方針の柱とし
「勉学や部活動、学校行事」に主体的・積極的に取り組む生徒と熱心に指導に当たる教職員とが一つとなって充実した教育活動を日々展開しています。平成16年度からは、3期15年に渡って文部科学省からスーパーサイエンスハイスクールの指定を受け、未来の日本を支える優れた科学技術者の育成を目指し、理数科教育のさらなる充実を実践してまいりました。そして平成27年度からは千葉県教育委員会から進学指導重点校に指定され、本校生徒の進学指導に、より一層の充実を図り、進学実績の進展を果たしているところであります。このような本校の歴史や伝統に加えて、ICT機器の導入や先進的で特色ある授業形態に、新入生諸君が積極的に取り組み、豊かな教養と人間性を培い、広く社会に貢献できる人間として逞しく成長することを期待しています。

それでは、新入生の諸君に、これから始まる3年間の本校における「行動指針」の中で、特に3つの事をお話しいたします。

 

1つ目は「勉学に粘り強く取り組むこと。そして自分なりの強みを見出し磨くこと」です。高校生活においては、勉学が一番の中心となります。本校では、生徒一人ひとりが真剣に授業に臨み、本校教師はそれに応えるべく質の高い授業の実践に向けて日々研鑽を重ねています。この3月の卒業生310名の進路は、国公立大学へ東京大学、千葉大学、筑波大学をはじめ56名、私立大学へは、明治、早稲田、慶応をはじめ224名であり、現役での進学決定率は90パーセントでありました。残りの10パーセント30名は、次年度の受験に向けて勉学にいそしんでいます。新入生諸君は、まず何よりも本校での授業を通して、自分の頭で物事を考え、事象の本質を捉え、諸問題を解決していく能力を養い、そして「自分の考えを伝える力」や、「問題を解決するまでやり抜く忍耐力」を身に付けてほしいと思います。本校の授業は中学校までとは異なり、大学へ繋がる内容となり、専門的で高度になります。中学校までのやり方は、通用せず、さらなる向上は望めません。幅広く、かつ「粘り強く深く学ぶこと」で、自分が進むべき進路が見えてくるものです。新入生諸君には、まず、全ての授業に集中して取り組むとともに、自己理解を通して自分なりの強みを見つけ、邁進してもらいたいと思います。

 2
つ目は、人間関係を築く力を養うことについてです。人間個々の能力は、他者からの刺激や影響を受けて磨き上げられていくものであり、友人や仲間と関わることで、よりよい人間関係を築く力やコミュニケーション力も身に付いてきます。本校には、多才な能力をもつ仲間がクラスにおります。また、部活動や学校行事についても生徒を主体として盛んに行われています。そうした環境の中で、お互いを高め合い、他者の立場や事情を推し量って行動し、相互にプラスの影響を与え合ってもらいたいと思います。そして、さらには学校内に留まらずに、国内外の大学や企業、研究所等々、自分と国や年代の異なる人たちとも関わりをもち、成長してほしいと思います。


 
最後、3つ目には、「奉仕の心、思いやりの心」を持つことです。挨拶や清潔・精緻な服装に努め、地域社会への貢献も忘れないでほしいと思います。

ところで、新入生諸君は、「一隅を照らす」という言葉を知っていますか。「一隅を照らす」とは、天台宗比叡山を開いた最澄の言葉です。人々がそれぞれに全力を尽くすことによって社会全体が明るく照らされるということ。自己のためばかりではなく社会全体の幸福のために、人の痛みがわかる人、人の喜びが素直に喜べる人、人に対して優しさや思いやりがもてる人こそ国の宝であること。そして本来の自分を受け入れ、自分の強みや特性を活かし、自分自身がまず光り輝くことで周囲を明るく照らす光となること。その光は、優しさや温かさとなって伝搬していくと説いています。

不安と心配が絶えない新型コロナウイルス感染症もいずれは収束し、苦難は去ることでしょう。その日のために明るさを失わず生き生きと前向きに過ごしていただきたいと思います。

1200年前の言葉でありますが今に続く言葉だと思います。そして、本校を卒業し、世で活躍する場面において県立柏高校卒業生として一人一人が「一隅を照らす」存在になってほしいと思います。

 結びとなりますが、本日、ご臨席いただきました保護者の皆様、お子様の御入学、誠におめでとうございます。心からお祝いを申し上げます。本日からお子様をお預かりし、生徒一人ひとりが目指す進路実現に向け、努めてまいります。

教育は生徒自らの向上しようという意欲と、私ども教職員と保護者の皆様の協力体制があってこそ、より効果的な成果を上げ、実を結ぶことができます。また、高校時代は、心身の成長も著しく、それだけに、人間関係や生き方についての葛藤が深まる時期でもあります。学校と保護者の皆様との信頼と連携を大切にし、しっかりとお子様を指導してまいりたいと思います。保護者の皆様には、本校の教育に対する御理解と御協力を賜り、御家庭でのお子様への支援と見守りを、お願い申し上げます。

新入生諸君の、本校での三年間が心身ともに健康で、実り多きものとなるよう祈念し、式辞といたします。

  令和4年4月7日

                                        千葉県立柏高等学校長 鈴木 



15:30
2022/04/06

第1学期 始業式 式辞

| by 校長

 生徒諸君、おはようございます。私は、昨年、本校に着任して1年が経ちました。

昨年度は、感染防止のため、教育活動全般に制限が課せられ、中止やリモートで行っ
ていましたが、今年度からは、少しずつ、平時の形に戻していきたいと考えています。そのためには、感染防止対策の徹底が前提となりますので、諸君とご家族の理解と協
力を引き続きお願いします。

 さて、本日から新年度が始まり、学年が1つ上がりましたが、何か、目標や計画は
できていますか。「終わってしまうとあっという間」とよく言われる長期休業ですが、やはり予想どおり、あっという間に終わってしまったのではないでしょうか。春休み
中はどのような暮らしをしていましたか? もっと優先すべきことがあったにもかか
わらず、スマホで無駄に時間を費やしたりしなかったでしょうか、時間は、一方向にしか進まない、有限なものであり貴重なものです。スマホは利用するものであって利用されるものではないことを認識して、大切な高校生活を送っていただきたい。

 私は、今年度の重点目標として、次の3つのことを考えています。

1つめは、文科省の推奨するギガスクール構想によるICTデジタル技術を活用した教育シーンを多く展開することです。

 具体的には、スマホやタブレットを使用することが増えることとなります。情報収集、情報共有、情報処理、プレゼンテーションツールとしての活用を期待します。

2つめは、進学指導重点校としての取組を一層充実させることです。

3月に卒業した310名の卒業生は、9割が進路を決定し、前年度38名であった国公立大学の合格者が今回、東大をはじめ58名となり大幅に増加しました。但し国公立大への希望者は毎年100名以上います。まだまだ、希望どおり行っていない生徒も多い状況である。いにしえより「為せば成る。為さねばならぬ。何事も」という言葉があります。昭和という時代になって「やってやれないことはない。やらずにできるはずがない」という言葉の変遷がありましたが、つまり「やるしかない」ということです。何をやるしかないのか、諸君、わかっていますよね。スマホ遊びではなく、日々の授業を大切に、学習習慣、学習計画を立てて、有限な時間の有効活用をするようにしてください。
 

3つめは、成人としての自立と責任です。

今月から成人年齢が18歳に引き下げられました。すでに公職選挙法の改正により18歳で選挙権が付与されておりますが。今回は民法の改正であります。契約行為ができることによるトラブルの発生が懸念されています。自己責任が問われ、免れることが出来ないことになる。個々が責任ある判断をしなければならないということです。特に契約行為は慎重に取り扱わなければなりません。安易に考えてはいけないことを認識してください。
 

イギリスの詩人テニソンは、「大いなる希望が人間をつくる。」と述べています。人は、どのような希望を持つかで、日々の行動が変わり、その人の人生や生き方が変わってきます。明るい未来に向けて準備を進めてください。

過去は変えられなくとも、未来は変えられます。令和4年度、そのような生徒諸君であることを期待しています。

以上、新年度初めの挨拶とします。ごきげんよう。


14:41