今日(H29.3.9)は、本校の卒業式。
晴れやかな日に、県柏らしい落ち着いた素晴らしい式でした。
校長として、式辞を述べましたので掲載します。
式辞
レミオロメンの「3月9日」という歌の一節に「3月の風に想いをのせてさくらのつぼみは春へと続きます」とあります。この言葉通りあれほどの寒さも峠を超え、今日の佳き日に三二三名の卒業生の皆さんの晴れの門出をお祝いしたいと思います。
「卒業おめでとうございます」。卒業生の皆さんに、心からお祝いを申し上げます。
この佳き日に、ご来賓として「開かれた学校づくり委員会」の中村一治委員長様をはじめ、地元地域、学校から沢山の皆様方の御臨席を賜り、千葉県立柏高等学校 平成二十八年度卒業証書授与式を挙行できますことは、誠に大きな喜びです。ご臨席いただきました皆様に、厚く御礼申し上げます。ありがとうございました。
そして保護者の皆様。今日までの様々な出来事を思い浮かべながら、感慨もひとしおのことと拝察いたします。お子様のご卒業を、心からお慶び申し上げます。誠におめでとうございます。
さて、本日巣立つ普通科第四十五回、理数科第四十四回卒業生の皆さん。皆さんはこの三年間、「健全で、謙虚・誠実な人材の育成」という本校教育の目標のもと、真摯に学び、部活動、行事にも熱心に取り組み、そして進路実現のために精一杯努力し、今日を迎えました。今、皆さんの脳裏には、自転車での登下校風景や教室での友との語らい、あるいは様々な学校行事の思い出、部活動での楽しかったことや辛かったことなどが、次々と去来していることと思います。
私は、皆さんとケンカシで生活を共にしたのは一年という短い期間ではありましたが、皆さんが合唱コンクールや黎明祭で見せてくれた熱い青春パフォーマンス、また体育祭での真剣な取組、そして最上級生として学校を牽引してくれた事に深い感銘を受けました。そのような皆さんの姿勢を、私は誇りに思っています。
私は、教育に携わる者の一人として、教育基本法の前文を読み返すことがあります。
次のように書かれています。
「我々日本国民は、たゆまぬ努力によって築いてきた民主的で文化的な国家を更に発展させるとともに、世界の平和と人類の福祉の向上に貢献することを願うものである。
我々は、この理想を実現するため、個人の尊厳を重んじ、真理と正義を希求し、公共の精神を尊び、豊かな人間性と創造性を備えた人間の育成を期するとともに、伝統を継承し、新しい文化の創造を目指す教育を推進する。
ここに我々は、日本国憲法の精神にのっとり、我が国の未来を切り拓く教育の基本を確立し、その振興を図るため、この法律を制定する」
皆さんは、「謙虚」さを旨とし、ケンカシで三年間「誠実」に学んできました。そうした皆さんだからこそ、今述べたような人としての在り方生き方を率先垂範することができると信じています。
これから実社会に出る方も、上級学校に進む方も大いに学び、より一層知性と人間性を培い、それぞれの分野で私たちの住む日本を支えるリーダーとなって活躍することを願っています。そしてさらには、これからのグローバル時代で求められる国際教養やコミュニケーション力をさらに高め、ケンカシで磨き上げた資質や能力を生かして、海外へと飛躍してもらいたい。そのことを心から強く期待しています。
本日3月9日は、第20回千葉県知事選挙の告示日でもあります。投票日は3月26日ですので、満18歳となった皆さんは、主権者としての自覚を持って社会に参画してほしいと思います。
皆さんの長い人生には辛いとき、苦しいときがあることでしょう。
冒頭紹介した歌の詩に「新たな世界の入口に立ち、気づいたことは一人じゃないってこと」とあります。県立柏高等学校で友人と共に学びそして部活動や学校行事に励んだことを思い出し、この三年間の経験や友との深い絆を活力の源として、威風堂々、困難を乗り越えていってください。母校ケンカシそしてかけがえのない友人は、いつまでも皆さんの「心のふるさと」であり続けるのです。
結びになりますが、ご来賓並びに保護者の皆様方には、これまでの本校教育活動に対するご理解・ご協力に改めて心より感謝申し上げます。どうぞ今後とも県立柏高等学校への変わらぬご支援並びにご協力を賜りますよう、お願い申し上げます。
それでは、卒業生の皆さん、お元気で。皆さんの将来に幸多かれとお祈りし、式辞といたします。
平成二十九年三月九日
千葉県立柏高等学校長
小野 祐司