千葉県立柏高等学校進学指導重点校・SSH(4期申請中)

 

    校長着任の挨拶

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      校長着任の挨拶 令和3年4月1日 

                                         

                                      千葉県立柏高等学校長 鈴木 実

     

    令和3年4月1日付けで、本校校長に着任した鈴木実と申します。私は、平成2年に物理科の教員として採用されてから、いくつかの高等学校に勤務いたしました。近隣では、東葛飾高校、小金高校の勤務経験がありますが、本校は、初めての勤務となります。

    昨年度までは、千葉県から柏市への出向で柏市立豊四季中学校に2年間校長として勤務し義務教育の充実と発展に取り組んでいました。

    本校は、文部科学省からSSH(スーパーサイエンスハイスクール)の指定、千葉県教育委員会から進学指導重点校の指定を受けている学校として名実ともに発展してきました。また、昨年度は創立50周年を迎え、伝統と実績を着実に築いている学校として地域からも信頼されております。

    本校の教育方針である「健全、謙虚にして誠実な人材の育成」のもと、勉学、部活動、学校行事等、何事にも前向きに取り組む生徒が多いと聞いております。

    本校での三年間で、「確かな学力」、「リーダーシップ」、「探究し伝える力」を身に付けた生徒を育成し、世に多くの有為な人材を送り出したいと考えております。

     

    校長式辞・巻頭言

            **************  令和3年度 修学旅行 校長挨拶 令和3年11月7日  ************* 

    令和3年度 修学旅行に期待すること

                                                            千葉県立柏高等学校長 鈴木 実

     

     今年度は、新型コロナウイルス感染拡大の影響により、例年行ってきた沖縄での修学旅行を断念し県内での修学旅行となりました。昨年度は中止せざるを得なかったことを考えると、今年度は実施できることを大切にし、すてきな修学旅行となることを期待しています。

     修学旅行は、平素の授業とは異なる生活環境にあって、見聞を広め自然や文化などに親しむとともに、集団生活のあり方や公衆道徳などについて学ぶ学校行事です。

     今回の修学旅行は、千葉県の史跡や自然にふれ、改めて千葉県の歴史・文化をしっかりと学び直す機会としていただきたいと思います。また、クラス別コースや班別行動を通して、級友との協力や親善を深め、他者を思いやる心を育ててほしいと思います。

     修学旅行は、日本の経済水準が低かった頃、国民の多くが日々の生活に追われ、遠方へ家族で旅行にでかける余裕がありませんでした。そこで、修学旅行によって、日本の将来を担う若人に世の中の見聞を広め、見識を深化するための機会を確保することが主な目的でした。その頃の時代と比較すると、今日では世の中全体が豊かで利便性に富み、家族や友人とで気軽に旅行に行く機会が増えたことから、修学旅行の目的もしだいに変わってきました。しかしながら、現在でも修学旅行は、歴史・文化を学ぶとともに、友人たちと寝食を共にし、集団での行動から得られる貴重な体験を内包した学校行事として大きな教育的な価値があります。

     修学旅行での体験は、今後の高校生活、生徒個々の人生に生かされるものと思います。今回の修学旅行が生徒諸君にとって有意義な体験そして貴重な思い出となることを願っています。

       **************  令和3年度 第50回黎明祭開会式 校長挨拶 令和3年9月4日  *************

    生徒諸君、おはようございます。体調は良好ですか。準備はいかがでしょうか。

    本日、第50回黎明祭「柏愛満祭」を開催いたします。昨年度は、残念ながら中止せざるを得ない状況となってしまいました。今年度は、緊急事態宣言下であるため、感染防止対策の様々な制限がありますが、開催できることそのこと自体に大きな喜びを感じています。

    避けることが出来ない困難や苦難、あるいは、避けようと思えば避けることもできるが、避けずに乗り越えていこうと決断したときに、どのようにして、それら困難や苦難を乗り越えられるかを体験し学ぶ機会となりました。

    実行委員をはじめ多くの生徒諸君の準備の様子を見聞きしておりました。知恵を出し合い工夫しながら、よく取り組んでいると思いました。高校時代の思い出の1ページに加えてもらえればと思います。
    私も、県立柏らしい、生徒諸君のあり様、黎明祭を見て回りたいと思います。


        **************  令和3年度 第2学期始業式 校長挨拶(要旨)令和3年9月1日  *************

     生徒の皆さん、おはようございます。
     本日9月1日は、『防災の日』です。1923年(大正12年)関東大震災が発生した日であるとともに、台風が多く発生する時期でもあり、昭和34926日の「伊勢湾台風」によって、戦後最大の被害を被ったことが契機となって、国民全体に地震や風水害等に対する心構えを育成するため、昭和35611日当時、岸内閣の閣議で『防災の日』が創設されました。
    同年91日の官報には、次のような記述があります。
    「政府、地方公共団体など関係諸機関はもとより、広く国民の一人一人が台風、高潮、津波、地震などの災害について認識を深め、これに対処する心がまえを準備しようというのが、『防災の日』創設のねらいである。もちろん、災害に対しては、常日ごろから注意を怠らず、万全の準備を整えていなければならないのであるが、災害の発生を未然に防止し、あるいは被害を最小限に止めるには、どうすればよいかということを、みんなが各人の持場で、家庭で、職場で考え、そのための活動をする日を作ろうということで、毎年9月1日を『防災の日』とすることになったのである」と記されています。

    一昨年度、千葉県南部では、2度にわたる台風により甚大な被害を受けました。また、今年度も九州や広島において、豪雨による大きな水害が発生し、今なお、復旧・復興に尽力している状況であります。
    『防災の日』は、災害の発生を未然に防止するために、あるいは被害を最小限に食い止めるためには、どうすればよいかということを、我々が真剣に考えなければならないということを確認する日であるということです。被害を最小限にするための姿勢は、昨年度以来、世界中の人々を苦しめている新型コロナウイルス感染症(COVID-19)への感染防止にも通じるところがあります。2学期を始めるにあたってこのことを確認しておきましよう。
     さて、本日から第2学期が始まりましたが、皆さん承知のとおり緊急事態宣言下での学校教育活動となります。本校の夏季休業中のコロナ感染者は、職員1名、生徒9名でした。感染防止対策を徹底し、自らが感染しないようにすることと同時に周囲に感染させないよう留意して行動することを心掛けてください。

    それでは、本日、HR担任の先生から配付された「令和3年度第2学期の教育活動について」という、保護者宛て文書を見てください。そこには、2学期の教育活動について書かれていますので、大事なところを確認しておきたいと思います。まず1「教育活動全般について」、2「分散登校について」、3「時差通学、短縮日課」について、4「ワクチン接種」について、5「学校行事について」、6「部活動について」、7「感染が確認された場合について」、感染したことについて、いじめや誹謗中傷が無いよう、ネット上に個人情報を掲載することなどは厳禁であることを確認いたします。最後に8「保護者へのお願いについて」です。学校外においても感染防止に留意し行動すること、毎日の健康観察についてです。

    次に、交通事故についてです。夏季休業中、自転車の交通事故が1件ありました。交差点での自転車どおしの出会いがしらの衝突事故です。衝突により転倒し、相手側が救急車で搬送されるという事故でした。大きな怪我ではないようでしたが、自動車以外にも歩行者や自転車どおしの事故に気を付けてください。いざというときにコントロールが出来ないほどのスピードを出さないよう安全運転で自転車を利用してください。

    最後となりますが、1学期の終業式でも触れましたが、通知表を受け取り、自分の学業成績をみて、成績の良かった生徒は、それを謙虚に受け止め更なる向上をめざすこと、成績が振るわなかった生徒は、これまで学習方法を見直し2学期は回復するよう考えて臨んでください。また、2年生は気を抜かないこと、3年生はいよいよ進路決定の大事な時期になってきました。共通テストの出願が始まります。指定校推薦も始まります。出願書類、提出書類にミスの無いように十分確認しながら進んでください。

    以上、1防災の日の意義」、2「2学期の教育活動について」、3「自転車の交通事故」、4「学習について」の4つの話をいたしました。今回は、緊急事態宣言下での始業式であるため、少々長くなりました。以上で式辞を終わります。

      **************  令和3年度 第1学期終業式 校長挨拶(要旨)令和3年7月20日  *************
     皆さん、おはようございます。それでは終業式に当たりいくつかお話をいたします。
    1学期を振り返ってみると、今年度も新型コロナウイルスに翻弄され様々な制限のもと不自由な高校生活になってしまいました。授業や学校行事、昼食時の黙食等も含めて、我慢することが多かったことと思いますが、感染防止にしっかり取り組めていたと思います。特に球技祭や合唱コンクールでは、実行委員会を中心に例年とは違ったやり方を工夫しリーダーシップを発揮し行えたことは立派だと思いました。また、本校は、生徒、職員も含めると毎日、1000人以上が校内で生活をしています。これまで一人も感染者を出していないことは、生徒と職員の信頼関係と協力体制の賜物と思います。明日からは、40日間にわたる夏季休業となります。部活動、あるいは進学補講の活動をする生徒も多いと思います。また、塾や予備校に行く生徒もいると思います。今後とも、どこにいても感染防止対策を怠ることのないよう注意して過ごしてください。これが一つ目です。

    次に2つ目ですが、夏休みの時間を有効に使うということです。
    他からメニューを与えられて行うことより、自ら、追い込んでいく方が、本当の自分との闘いとなる。その意味において自由ほど自己を問われ、厳しいものはありません。自分の目標から逆算して、より綿密な計画を立て、実行する。この自主自律の精神を養い、より高い目標に向かって努力してください。
     最後に、昨日、成績会議を行い、皆さんの成績を報告していただきました。本日、HR担任の先生から通知表が渡されると思います。今回の成績は、あくまで校内での1学期の限定的な成績であります。大学入試は、全国の高校生で、高校で学ぶすべてがテスト範囲となります。成績が良好であった生徒諸君は、気を緩めることなく、謙虚な態度で今後も学習に取り組んでください。また、残念ながら今回、成績が振るわなかった生徒諸君、本校には入学者選抜で合格して入学しています。もともと他の生徒との学力差は少ないはずです。やってできないことはないと思います。ただ、何もせずに結果だけを求めることができないのも事実です。気持ちを落ち着かせて、自らを振り返り、学習に向かうための意識や態度を再考してください。中学校で通じたやり方は高校では通用しませんし、高校でのやり方は大学では通用しません。さらに社会に出た時は、学生時代のやり方は通用しません。その時の立場や状況に応じて、自らをUpDateしなくてはなりません。大人に向かって成長するとは、そういう経験を積み重ねることでもあります。ただ、今は、不要不急の外出を避け、自宅でしっかり勉学に取り組んでほしいと思います。2学期の結果を期待しています。それでは、9月に全員そろって心身ともに健康状態良好で会えることを祈念し式辞とします。

       **************  進路講演会に代わる進路動画 校長挨拶 令和3年6月30日  *************
     
     本年度着任しました校長の鈴木です。

    保護者の皆様におかれましては、ますますご健勝のこととご拝察いたします。また、平素より本校のコロナウイルス感染防止対策にご理解とご協力をいただき誠にありがとうございます。現在まで、生徒の感染者は出ておりませんが今後とも感染防止対策を徹底しながら教育活動を進めてまいりたいと思います。

    さて、例年であれば、本校体育館を会場として進路講演会を保護者の皆様に行ってまいりましたが、今年度については、コロナ禍の下、実施困難と判断いたしました。しかしながら、コロナ禍にあっても時間は止まることを知らず、大学入試が日に日に近づき、生徒、保護者の皆様には不安と心配があると思います。そこで進路講演会の代わりとして、本校卒業生の進路状況と在校生の進路実現に向けての留意事項や指導計画等について動画を作成しネット配信することといたしました。
     進路に関わる資料としては、すでに全生徒に配付されている冊子「進路の手引き」に詳細が記載されていますので、そちらも大いに参考にしてご活用いただきたいと思います。「進路の手引き」は、保護者の方にも1部275円でお分けできますので、希望する場合は、HR担任または進路指導部までご連絡ください。

     それでは、私からは、学力向上について話をいたします。何事もそうですが、理解することと出来ることとは異なります。部活動もそうですし受験勉強もそうでしょう。理解しなければ出来ないが、理解したからといって出来るものでもありません。例えば、逆上がりは、腕を曲げて思い切り足を上に蹴り上げればよいと分かっていても出来ない。空気抵抗を無視すれば、射角45度で打てば、打球は最も遠くに飛ぶと計算できても、なかなか思うようにバットを振ることが出来ないのと同じです。同様に教師は生徒の理解を助けることはできるが、生徒がテストで結果を出すこととは残念ながら接続していません。言い換えれば、十分条件ではあるが必要条件ではないと言えます。テストで結果を出すためには、点数にするための努力を生徒本人が積み重ねなければなりません。
     また、自分なりに努力しているつもりであるが、今一つ成績が伸びない。学力向上が実感できないのであれば、おそらく何かがうまくいっていないのであろうと思います。その場合は、うまくいっていない原因を考え、早めに修正していく必要があります。やり方、方法が誤っていれば、いくら時間をかけてもゴールに到着しません。費やした時間が長ければ長いほど苦しみでしかないでしょう。
     学問は、本来、知的好奇心をくすぐられ、もっと楽しいものであるはずです。日々の学習も、理解できて、点数に現れれば、増々やる気がでるでしょうし、テストの結果が楽しみになるでしょう。今回の動画はそのためのヒントが含まれています。自分に合ったやり方を見つけ残りの時間を有効に使っていただきたいと思います。
     今年の3年生の進路希望調査の結果を見ると、100人以上の生徒が国立大学を希望しています。
    有限の時間をいかに過ごすか、生徒諸君の健闘を願い挨拶といたします。


         ************** 第45回 合唱コンクール 開会式 校長挨拶 令和3年6月10日 *************
     

    ここにいる生徒の皆さん、教室で見ている生徒の皆さん、おはようございます。また、ネットを通してリモートでご覧なっている保護者の皆さん、おはようございます。

    まず初めに、今回の合唱コンクール実施に当たっては、様々な困難や制限があり、学年別入れ替え制という形での開催となりましたが、練習の成果を大いに発揮してもらいたいと思います。

    これまで、HRでの話し合い、委員会での議論、調整と連携、その他、準備に関わった多くの諸君に感謝し、合唱コンクールを立派に成し遂げてもらいたい。

    昨年は、ほぼなかった学校行事というものを取り返すべく、今年度は、諸君の英知と団結により、新型とか、旧型とか、変異株とかに負けることなく、少しでも前を向いて歩き出していこう。

    前例がない危機などと言われていますが、思えばこれまでも、様々な危機はあった。これからも、このようなこと、あるいは、これ以上のことも起こるであろうと思う。
     ただ、諸君はそれらを乗り越えていかなければならない。うつむき戸惑っている人がいれば助け、励ましていかなければならない。では、そのために、どうするかが県立柏高校生徒諸君の底力である。
     今日は、本校校長として生徒諸君の歌声と共に、このことに期待し大いに楽しみたいと思う。
    それでは、第45回県立柏高等学校合唱コンクールをはじめよう。

    ****************** 「進路の手引き」巻頭言 令和3年4月20日 *********************

    進路について

                                    千葉県立柏高等学校長 鈴木 実
     進路と言われるとまたかと思われる人もいるでしょう。小学校の時は、「大きくなったら何になりたいの?
    将来の夢は?」、中学生になると「どこの高校に行きたいの?」、高校生になると「どこの大学に行きたいの?」、と言われてきたと思います。すると、大学生になれば「どこの会社に就職したいの?」と聞かれることが予想されるでしょう。聞いてくる人は、家族や親せき、教師が多いかな。「自分が歩む道、歩むべき道、歩みたい道」という極めて個人的なことなのに周囲の人が関心を持っていて「しっかり進路について考えなさい」と言われているようで息苦しいかもしれません。

     

    その背景には、人間、ただ漫然と生きているより夢や目標に向かって努力する方が、より充実した人生を送ることができるという道徳があるからだと思います。

      先日、私が、17年ほど前に小金高校で担任をしていた時の卒業生に逢う機会がありました。高校では弁護士になるのが夢と言っていて中央大学の法学部に進学した女子生徒ですが、大学卒業後は大手不動産会社に就職し、マンションや戸建て住宅を販売するため、まず、立地の良い土地を地権者や法人と交渉して用地を取得することから始め、会社でプロジェクトチームをつくって、設計、建設、販売支援まで行っているとのことでした。高額な取引となるため信用を得るための苦労はあるが、最後には地権者と購入者双方の喜びがあり、同時に地域の環境や街づくりにも貢献し、大変やりがいを感じるとのことでした。大学で学んだ土地や住宅の売買契約や相続税、贈与税などの法律の知識が役に立っているとのことでした。

      明治大学の理工学部に進学した男子生徒は、SEを希望してIT企業に入社しましたが、会社では、SEでなくプログラマーとして仕事を任されているとのことでした。顧客企業の要望に合わせてプログラムを組む仕事ですが、システムが正常に稼働するのはあたりまえであり、エラーやトラブルが発生してしまうと、顧客企業の業務が停止してしまい大きな迷惑をかけるため、修復に何日も深夜まで対処するとのことでした。そのため、より安定して稼働するプログラムを作らなければならないことを身をもって経験しているとのことでした。また、顧客企業にもっと良いシステムやアイデアを提案することも多く、大変だけれども頑張っているとのことでした。

      それでは、少し別の視点で話をします。近年「働く」ということの価値や態様が大きく変わり始めているということです。毎日、決まった時間に出社して対面式で仕事をするスタイルから、コンタクトレスである在宅勤務やサテライト勤務といったリモート就労は、今後の労働インフラとなって定着していくでしょう。すなわち単なる情報の伝達や定型的なルーチンワークはリモートになり、創造的、統合的なワークはリアルでというように多様化、効率化、差別化が図られるでしょう。労働の対価である報酬についても時間給でなく成果主義へ移行していくでしょうし、デジタルマネーでの給与払いとなることもIT業界を中心に増えていくでしょう。これらは、人々の生き方、働き方のスタイルを変え、多くの場面でパラダイムシフトが進行していくでしょう。そのためには、現状の脆弱な情報セキュリティシステムの改善や情報通信網の拡充を進める必要があるので、それらの関連業種は、しばらく発展拡大していくでしょう。皮肉にも、今、世界中の人々を苦しめている感染症(COVID-19)の感染拡大が、よりそのピッチを速めました。

     さて、皆さんは自分の進路についてどのように考えますか。

      
        **************** 入学式式辞 令和3年4月7日 ******************

    式辞

    大地に生命の萌え出づる春、この佳き日に、令和三年度、千葉県立柏高等学校入学式を挙行できますことは、本校教職員一同大きな慶びとするところであります。 

    ただ今、呼名され入学許可を受けた三百二十名の皆さん、ご入学おめでとうございます。まさに今、皆さんは。本校の生徒となりました。

     これから始まる本校での高校生活に、希望に満ち溢れ、新たなスタートに立った皆さんを、心から歓迎いたします。

     本校は昭和四十五年四月創立以来、一万六千人を超える卒業生を世に送り出し、国内外の様々な分野で活躍する秀逸な人材を輩出してきた県下でも有数の進学校であります。昨年十一月には、創立五十周年記念式典を盛大に挙行いたしました。

     本校は、「健全」「謙虚」「誠実」という学びのための基本姿勢を教育方針の柱とし「勉学や部活動、学校行事」に主体的・積極的に取り組む生徒と熱心に指導に当たる教職員とが一つとなって充実した教育活動を日々展開しています。

     平成十六年度からは、三期十五年に渡って文部科学省からスーパーサイエンスハイスクールの指定を受け、未来の日本を支える優れた科学技術者の育成を目指し、理数科教育のさらなる充実を実践してまいりました。

     そして平成二十七年度からは、千葉県教育委員会から進学指導重点校に指定され、本校生徒の進学指導に、より一層の充実を図り、進学実績の進展を果たしているところであります。

     このような本校の歴史や伝統に加えて、ICT機器の導入や先進的で特色ある授業形態に、新入生の皆さんが積極的に取り組み、豊かな教養と人間性を培い、広く社会に貢献できる人間として逞しく成長することを期待しています。

     それでは、皆さんに、これから始まる三年間の高校生活における「行動指針」の中で、特に三つの事をお話しいたします。

     まず、一つ目は「勉学に粘り強く取り組むこと、そして自分なりの強みを見出し磨くこと」です。高校生活においては、勉学が一番の中心となります。本校では、生徒一人ひとりが真剣に授業に臨み、本校教師はそれに応えるべく質の高い授業の実践に向けて日々研鑽を重ねています。この三月の卒業生三百二十二名の進路は、国公立大学へ三十六名、私立大学へ二百三十五名であり、現役での進学決定率は八十六パーセントを超え、残りの十四パーセントは次年度の受験に向けて勉学にいそしんでいます。

     皆さんは、まず何よりも本校での授業を通して、自分の頭で物事を考え、事象の本質を捉え、諸問題を解決していく能力を養い、そして「自分の考えを伝える力」や、「問題を解決するまでやり抜く忍耐力」を身に付けてほしいと思います。本校の授業は、中学校までとは異なり、大学へ繋がる内容となり、専門的で高度になります。中学校までのやり方は通用せず、さらなる向上は望めません。幅広く、かつ「粘り強く深く学ぶこと」で、自分が進むべき進路が見えてくるものです。皆さんには、是非とも、全ての授業に集中して取り組むとともに、自分なりの強みを身につけてもらいたいと思います。

     二つ目は、人間関係を築く力を養うことについてです。人間個々の能力は、他者からの刺激や影響を受けて磨き上げられていくものであり、友人や仲間と関わることで、よりよい人間関係を築く力やコミュニケーション力も身に付いてきます。

    本校には、多才な能力をもつ仲間がクラスに沢山おります。また、部活動や学校行事がとても盛んに行われています。そうした環境の中で、お互いを高め合い、他者の立場や事情を推し量って行動し、相互にプラスの影響を与え会うような人間関係を築いてもらいたいと思います。

    そして、さらには学校内に留まらずに、国内外の大学や企業、研究所等々、自分と国や年代の異なる人たちとも積極的に関わりをもち、成長してほしいと願っています。

     最後に、三つ目には、「奉仕の心、思いやりの心」を持つことです。挨拶やきちんとした服装に努め、地域社会への貢献も忘れないでほしいと思います。

    皆さんは、「一隅を照らす」という言葉を知っていますか。「一隅を照らす」とは、天台宗比叡山を開いた最澄の言葉です。人々がそれぞれに全力を尽くすことによって社会全体が、隅々まで明るく照らされるということ。

    自己のためばかりではなく社会全体の幸福のために、人の痛みがわかる人、人の喜びが素直に喜べる人、人に対して優しさや思いやりがもてる人こそ国の宝であること。そして本来の自分を受け入れ、自分の強みや特性を活かし、自分自身がまず光り輝くことで周囲を明るく照らす光となること。その光は、優しさや温かさとなって伝搬していくと説いています。

    不安と心配が絶えない新型コロナ感染症もいずれは収束し、苦難は去ることでしょう。その日のために、明るさを失わず生き生きと前向きに過ごしていただきたいと思います。

    千二百年前の言葉でありますが今に続く言葉だと思います。そして、皆さん一人一人が「一隅を照らす」存在になってほしいと思います。

    結びとなりますが、本日、ご臨席いただきました保護者の皆様、お子様の御入学、誠におめでとうございます。心からお祝いを申し上げます。本日からお子様をお預かりし、生徒一人ひとりの理想とする進路実現に向け、努めてまいります。

    教育は、生徒自らの向上しようという意欲と、私ども教職員と保護者の皆様の協力体制があってこそ、より効果的な成果を上げ、実を結ぶことができます。また、高校時代は、心身の成長も著しく、それだけに、人間関係や生き方についての葛藤も深まる時期でもあります。学校と保護者の皆様との信頼と連携を大切にし、学校教育全体を通して、しっかりとお子様を育ててまいりたいと思います。

     保護者の皆様には、本校の教育に対するご理解とご協力を賜り、ご家庭でのお子様への支援と見守りを、よろしくお願い申し上げます。

     新入生の皆さんの、本校三年間の学校生活が心身ともに健康で、実り多きものとなるよう祈念し、式辞といたします。 

    令和三年四月七日

               

                    千葉県立柏高等学校長 鈴木 

     

    ********************* 始業式式辞 令和3年4月6日************************

     皆さん、おはようございます。私は、この4月に着任した校長の鈴木実と申します。皆さんと会う日を楽しみにしていましたが、昨年度に引き続き新型コロナウイルス感染防止対策を講じながらの始業式となり、このように放送での形となってしまいました。お互いに顔を見ることもできず残念なことですが、廊下やグラウンドで見たことがない眼鏡をかけている人を見たら、もしかしたら新しい校長かなと思って挨拶をしてもらうと大変うれしいです。
    私は、もともと高校の物理の教員として採用され、生徒と共に物理を学んできましたが、千葉県教育委員会や文部科学省で勤務したり、この3月までの2年間は、柏市内の中学校にも勤務していました。そして、この4月に久しぶりに高校に戻ってまいりました。
     さて、正門横の桜が咲いていますが、登校する時、気づきましたか?
    今年は桜の開花が10日ほど早く、そろそろ終わりに近づいていますが、このような季節の移り変わりを感じ、春の光や風を感じ、ちょっとした変化に気づくと、心が豊になります。
     本日から新年度が始まり、学年が1つ上がりましたが、何か、目標や計画はできていますか。「終わってしまうとあっという間」とよく言われる長期休業ですが、やはり、あっという間に終わってしまったのではないでしょうか。春休み中は何をしていましたか?
    もっと優先すべきことがあったにもかかわらず、スマホで無用な時間を費やしたりしなかったでしょうか、時間は有限であり一人ひとりに平等に与えられた貴重なものです。
    2年生は、1年間の高校生活を終え、中心学年となります。学業をはじめ部活動や行事など、大いに活躍して、有意義な高校生活をおくってください。
    3年生は、最終学年となり、学校のリーダー的な存在となりますが、進路決定の大事な年でもあります。日々の学習をより大切にし、高校生活の最高学年として、充実した1年間になるよう、それぞれの目標に向かって研鑽を積んでください。
     イギリスの詩人テニソンは、「大いなる希望が人間をつくる。」と述べています。人は、どのような希望を持つかで、日々の行動が変わり、その人の人生や生き方が変わってきます。昨年度は、コロナ感染拡大防止の観点から、我慢することが多い年になってしましました。本年度も、未だ収束の兆しが見えないままスタートとなりましたが、感染防止対策を十分、ほどこしつつも、明るい未来に向けて準備を進めてください。
    過去は変えられなくとも、未来はいくらでも変えられる力強いケンカシ生であって欲しいと願っています。私も、応援しています。
    以上、始業式の式辞といたします。