電気科とは

 電気科は、私達の生活で欠かせないライフラインの一つである「電気」の基礎・基本を学ぶ学科です。学習の柱として、電気を効率的に作り出すための「発電」、発電によって得られた電気を効率的に企業や家庭に送り届けるための「送配電」、電気の力を回転運動に変え動力とする「電動機(モーター)」の3つの分野があり、マイコンとプログラミングを用いた電子制御や、IoT などの先端の情報技術も学習の対象となります。電気科は、これらの知識・ 技能に対応した技術者を体系的に育成するための学科です。



資格取得を通じて学びの定着を社会を支える「技術」と「心」を 1人1台iPadのためのWi-Fi完備!Society5.0に対応する
唯一の学科
   
 電気科の国家資格取得者数は、県内の工業高校でNo.1です。
 でも資格を取ることだけが目的ではありません。資格の学習を通じて、学びの定着を図り、専門教科に加えて、数学・物理・化学などの一般教科の学力向上も目指します
 電気科では、電気工事、各種測定、配電、発電、電動機(モーター)など、社会を支えるインフラを整備する確かな「技術」と、それらを正しく扱える技術者としての「心」を学びます。
 通信、鉄道、電力、メンテナンスを行う企業で、将来のリーダーとしての活躍の場が広がります。 
 電気科では入学時に用意する1人1台のiPadやIoT端末のためのWi-Fiアクセスポイントを完備。Googleのクラウド利用したデジタル教材の配信、動画サービスを活かした授業、校内SNSによるグループワーク等を活用し、サイバー空間(仮想空間)とフィジカル空間(現実空間)を高度に融合させたSociety5.0時代の技術者を育成する唯一の学科です。
電気科だより

電気科より

先生方のICT活用に関する公開授業

本校では、すべての学科の生徒がiPad活用して授業を行っております。

今回、2月中旬から下旬にかけて6日間、先生方同士がICTの活用を学び合う公開授業を行いました。

多くの先生が教科・学科の垣根を越えて、見学を行いました。

生徒に「学習」をして貰うのが学校ですが、市川工業高等学校には、新しい技術を身に付けるために日々学習してくれる先生がたくさんいます!

「生成AIを活用する電気科の「電気回路」の授業」

 

「校長先生が見学する電気科のニュース番組制作の授業」

 

「YouTubeを活用した機械科の「機械工作」の授業」

 

「iPadにQRコードを映し、資料へ誘導します」

 

「イラスト満載の「国語」の授業 授業中もiPadを使います」

 

「電子黒板やデジタルノートを活用したインテリア科の
 「エレメント生産」」

「常にグループワークを実施する電気科の「電子計測制御」」

 

「理科や電気科で活用しているデジタル掲示板「Padlet」」

そのほか、理科や電気科でデジタルクイズツール「Kahoot!」、インテリア科や保健体育でデザインツール「CANVA」、電気科でPearDeckなどが活用されています。

また、全校生徒が生成AI「GeminiPro」を使えるようになっております。

 

企業との交流

電気科では、令和5年度に延べ約230名の生徒が、会社見学やインターンシップに参加しました。

今回、会社見学を実施していただいたフクダ電子様が来校し、見学をさせていただいた3名に、ICTクラフトルームにてビデオプレゼンテーションを実施して頂きました。

電気科では令和6年度より、企業とコラボレーションした新しい授業の取り組みを計画しており、「社会と学校」のつながりを一層深めて行きます。

 

iPadを活用した歴史ニュースの制作

電気科では、普通高校で実施する「情報Ⅱ」に対応するため、毎年、iPadを活用したビデオ制作の授業を1年生全員で実施しています。

今年度のテーマは、「江戸時代から明治時代のニュースを現代風にアレンジする」というお題です。社会科の先生にもお手伝いを頂いています。

キャスター係、グリーンバック合成係、ビデオ編集係、シナリオ係など、全員が力を合わせて、約1分間の動画を制作し、YouTubeへアップロードします。

なお、この授業は情報Ⅱ「コミュニケーションとコンテンツ」に対応しています。

Illustratorを使ったレーザー加工実習

電気科ではAdobeIllustratorを使ってSVGファイルを作成し、そのデータを元にレーザー加工を行う実習を行っています。

今年度は木製タグを作る実習を行いました。

3年生での卒業研究である「課題研究」で、レーザー加工機を全員が使えることを目的としています。

AIを活用したプログラミングの授業

電気科では、令和5年度より本校で唯一のプログラミング専門科目「プログラミング技術」を開講しています。

プログラミングというと、かなり難しい感じがしますが、電気科では「ChatGPT」、「GoogleBard」等の生成AIを使って、Micro:Pythonを使った制御プログラムをコーディングしました。

電気科では、令和6年度より授業中のAI活用を進めていきます。

AIを使えば、これまで一方通行だった授業も、AIの力を借りて、個々の生徒の力量に沿った理解が可能です。

電気科のAI活用に今後も注目です。

 

「ChatGPTにプロンプト与えていきます」

 

「AIのサポートでPythonを使いmicro:bitのプログラミング」

 

電気科のICTの取り組み
◎実習室・教室にWiFi環境完備。新入生全員がiPadを!
 令和元年度より、電気科のすべての実習室でWi-FIによるインターネット接続が出来るようになりました。これにより、入学時に用意して頂いたiPadにより、Webでの調べ物や電子メール等でのレポート提出、実習終了後の成果物の写真やビデオのクラウドへのアップロードが可能になりました。
 昭和・平成の昔ながらの工業高校の殻を破り、Society5.0に対応する新しい時代の教育に追いつくことが出来ました。
※電気科では、学科が指定する要件を満たす情報端末を必ず用意して入学していただきます。

◎電気科の生徒全員がG-mail、GoogleDrive、AdobeCCを
 電気科の生徒は入学時全員にGoogleアカウントが配布されます。クラスもグループ化されており、担任の先生からの連絡や文化祭の連絡なども電子メールやチャットを活用しています。また、容量無制限のGoogleDriveを活用し、資格試験のプリントをPDFファイルにて共有したり、実習で撮影した写真やビデオを共有し、他の班が行った実習を家庭で見たりする「生徒同士が構築する反転学習」などにも活用されています。また、プロ向けのデザインツール「Adobe Creative Cloud(AdobeCC)」を電気科の生徒は全員活用することが可能で、学校でも自宅でもiPadとApple Pencil等を使って創造的なプレゼンテーションを制作することが出来ます。

◎授業資料を紙+クラウドデータに
 授業で配布されたプリントは一度書き込んだら終了です。新しいプリントは先生に頂くしかありません。これでは繰り返し学習したい生徒のモチベーションを下げてしまうこともあるでしょう。そこで電気科では、一部の専門教科の授業から授業資料、プレゼンテーションデータをすべてクラウド上で配信しています。
 「あの先生のスライド、字が小さくて見えない」「あの先生のスライド、早すぎてノートに写せなかった」…このような問題をなくすために、様々な教科で授業資料のクラウド化を進めます。

◎授業アンケートなどにクラウド活用
 「皆さん、今日の授業はわかりましたか?」今どきこのような問いかけに反応するクラスはそう多くはありません。でも本当は「わからない」あるいは「とても良くわかった」ことを先生に伝えたいこともあるはず。電気科では授業アンケートをクラウドで取り、即座に分析するシステムがあります。授業終了3分前でも、みなさんが手元のスマートフォン、あるいはパソコンで授業の感想を記入→送信してくれれば、あっという間に分析が完了し、先生と生徒の双方で理解度の分析が可能になっています。

◎テキストマイニングやIoTを積極活用
 アクティブラーニングなどが授業に取り入れられても、意見を言って、紙にまとめて、発表して…。そんな授業ではSociety5.0時代のデータ分析能力を養うことは出来ません。電気科では、チャットやクラウド上のアンケートで収集した意見を、テキスト構文解析(テキストマイニング)に掛け、重要なデータを抜き出し分析するような授業を行っています。
 また、課題研究では積極的にインターネットを活用し、電気科の強みであるモノづくりと融合させ、IoTを積極的に取り入れた課題研究(卒業研究)を行っています。

◎ICTに強い先生方が皆さんをサポート
 先生方がC言語や2進数、フローチャートなどを教えてくれることも大切ですが、AIの活用、クラウドの活用、Pythonの活用が出来る先生方がいることが電気科の強みです。
 コンピューター室のPCはすぐに陳腐化しますが、クラウド環境は日々進化しており、これをフルに活用できる電気科は、ICTを学ぶ環境が本当の意味で整った千葉県内の工業高校で唯一の学科です。

∞先生方のメディアへの出演∞

教育業界ニュース リシード掲載 2022年5月 電気科 片岡教諭

iTeachersTV 〜教育ICTの実践者たち〜 236回 2020年7月 電気科 片岡教諭

iTeachersTV 〜教育ICTの実践者たち〜 235回 2020年7月 電気科 片岡教諭

iTeachersTV 〜教育ICTの実践者たち〜新春スペシャル 2020年1月 電気科 片岡教諭

iTeachersTV 〜教育ICTの実践者たち〜 170回 2019年1月 電気科 片岡教諭

iTeachersTV 〜教育ICTの実践者たち〜 171回 2019年1月 電気科 片岡教諭
電気科の紹介
 1年生授業紹介
 「情報技術基礎(週に2時間)」
 普通高校の「情報の科学」の代わりとして学習する科目です。コンピュータやインターネットの技術などを学ぶことはもちろんですが、電気科では「Word」「Excel」を基礎から学び、企業や大学で報告書を作る際に困らないように操作方法を基礎から学びます。
 また、3学期にはインターンシップに行きたい企業、興味のある企業を調べ、「PowerPoint」を用いて発表するという、キャリア意識とプレゼン能力を同時に高める授業を行っています。
 この授業の内容は「情報技術検定」「日本語ワープロ検定」「ITパスポート試験」に対応しており、多くの生徒が1年生のうちにICT系の資格にチャレンジします。

 「工業技術基礎(週に3時間)」
 電気の基礎を「実験」や「実習」を通じて、体験的に学んでいきます。小学校や中学校の理科の実験とは異なり、授業が終わったあとに企業や大学と同じように「報告書(レポート)」を書き、実験内容や結果、自分なりの考えをまとめて報告します。
 実習内容は「グラフの描き方」、「計測器の使い方」、「テスターの使い方」、「オシロスコープの操作」、「電気工事」、「ライントレースカーの製作」など多岐に渡り、楽しみながら電気を学ぶことが出来ます。


 「電気基礎(週に4時間)」
 中学校の理科や技術で学んだ「電気」を基礎から応用まで学習していく、電気科の中心的な教科です。電気は数学的な部分もあり「難しいかな?」と思いがちですが、電気科では1クラスを半分に分けて、2名の先生で授業を行う「少人数学習」を取りいています。また、4時間のうち半分は「2時間連続の授業」にして、演習問題などをゆっくりと丁寧に解説できるような工夫をしています。


 「電子技術(週に2時間)」
 スマートフォンやゲーム機、タブレット端末には、表示のための液晶や有機EL、計算をするためのCPU、高精細なゲームのキャラクターを描画するGPU、コントローラに搭載された3次元センサーなど、様々なテクノロジーが用いられています。これらのテクノロージーを、電気の中のさらに微小な「電子」のレベルで学び、様々な電子機器の仕組みや理論の基礎を学習していきます。
 授業だけでは分かりづらい部分は、担当者がスピーカーやアンプ、自作の電子回路などを見せながら、工夫した授業を行っています。
電気科で取得する資格
●電気に関する資格
・第2種電気工事士(全員受験)
(屋内の電気工事を行うための国家資格)
・第1種電気工事士
(工場などで大きな電気工事を行うための国家資格)
・第3種電気主任技術者
(建物全般の電気を管理するために必要な国家資格)

●通信/ネットワーク関する資格
・工事担任者AI3種/DD3種
(インターネット接続工事等に必要な国家資格)
・特殊無線技士(陸上・海上・航空)
(ドローンの遠隔操作などに必要な国家資格)
・アマチュア無線技師
(ドローンで無線画像転送を行う際に必要な国家資格)

●設備の保安に関する資格
・危険物取扱者(甲種/乙1〜乙6)
(火力発電・ボイラ設備の管理等に必要な国家資格)
・消防設備士(乙1〜乙7)
(企業で防火・安全管理者になるための国家資格)

●ICTに関する資格
・ITパスポート試験
(ICTに関する基本能力を評価する国家資格)
・日本語ワープロ検定(1級〜3級)
(MicrosoftWordの技術向上のための検定)