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各教科よりお知らせ
12
2020/06/29

生物選択者(3ABEH組)へ練プリ⑨解説

| by msak

生物選択者(3ABEH組)へ

練習プリ⑨

「遺伝子の発現調節」解説

遺伝子が読み取られて、その働きが表に

現れることを、遺伝子の発現といいます。

遺伝子が発現するためには、前章でやった

ように、DNARNAに転写されて→

タンパク質に翻訳されることが必要です。

この章では、その反応を調節するしくみを

学びます。

【例題1】p232

細かいしくみを覚える前に大腸菌にとって

ラクトースオペロンの調節が、どう役立って

いるか、理解しましょう。

 まず、ラクトース(乳糖)から説明します。

ラクトースは乳に含まれる二糖類で、グルコース

とガラクトースが結合してできています。

ラクトースは、赤ちゃんにとっても大腸菌に

とっても栄養分です。

赤ちゃんはラクトース分解酵素をもち、

それによってラクトース(乳糖)を分解し、

栄養として利用します。

 しかし、牛乳を飲まない人がたまに飲むと

牛乳の栄養分を分解できず、お腹を壊すなんて

ことがあります。それは必要でない時は、

不必要なラクトース分解酵素を作らないからです。

 

大腸菌も同様です。

グルコースを含む培地で生活する時は、

グルコースを栄養にして生活しますから、

ラクトース分解酵素は不要で合成もしません。

 グルコースがなく、ラクトースしかない時だけ、

ラクトース分解酵素をつくるように遺伝子が調節

されているのです。原核生物のくせに。

 

例題1の図を見ながら読んでください。

キーワードは5つです。

 

    ラクトースオペロン…ラクトース分解酵素

    の遺伝子群

②RNAポリメラーゼ…DNA(遺伝子)から

    mRNAを合成し、その結果酵素が

    合成される。

③プロモーター…RNAポリメラーゼがDNA

    に結合する場所。転写の開始地点。

④調節たんぱく質(リプレッサー)…

    RNAポリメラーゼの転写を抑制(邪魔)

    したり促進するタンパク質。

    今回は抑制し、これを特にリプレッサー

といいます。

⑤オペレーター…調節たんぱく質が結合する場所。

    プロモーターとオペロンの間に存在する。

※まぎらっこしいですが、

Promoter:主催者、発起人、促進物

   転写を開始する人(場所)

 Operator:電話交換手、操作者

   転写を操作する人(場所)

   調節たんぱく質は抑制だけでなく、

   促進するものもあります。

 

 DNAのなかで、ラクトース分解酵素を

つくる部分をラクトースオペロンといいます。

ラクトースオペロンの前には、プロモーター

というRNAポリメラーゼが結合する場所があり、

そこからRNAポリメラーゼがmRNAを転写すると

ラクトース分解酵素が合成されます。

 しかし、プロモーターとオペロンの間には

オペレーターという場所があり、ここに

調節タンパク質がはりついてRNAポリメラーゼの

転写を邪魔しています。これは意地悪ではなく、

不必要な時には作らない方が良いからです。

このように転写を抑制する場合は、

調節たんぱく質をリプレッサーともいいます。

 

 大腸菌をグルコースはなく、ラクトースのみ

与えて育てると、ラクトースを取り込み始めます。

ラクトースの構造を少し変化させて調節タンパク質に

結合させます。すると今まで邪魔をしてきた

調節たんぱく質は、オペレーターから離れます。

邪魔がなくなるとRNAポリメラーゼがDNA上を

転写して、ラクトース分解酵素が合成されるのです。

 

 このように酵素が不必要な時は抑制(邪魔)をし、

必要になるとはずれる 便利な調節タンパク質は、

DNAの別な場所で作られ、その場所は調節遺伝子と

呼ばれています。

 

【例題2】

真核生物の転写の調節は、原核生物よりも

複雑になります。しかし、基本は同じなので

下に比較してみましょう。

 

〈原核生物〉     〈真核生物〉

・遺伝子        遺伝子

・RNAポリメラーゼ    RNAポリメラーゼ

・プロモーター     プロモーター

・調節タンパク質    調節タンパク質

・オペレーター     転写調節領域

・           基本転写因子

※オペレーターは遺伝子群とプロモーターの間に存在

しますが、

転写調節領域は遺伝子群とは離れた場所に

存在します。しかし、最後はプロモーターと接近

して、RNAポリメラーゼや調節タンパク質や

基本転写因子がフック交代を形成します。

 真核生物では、転写が始まるためには

多くの基本転写因子が必要ですが、逆に言うと

より複雑な条件で反応を制御することが可能です。

 

【195】問2と問3 

トリプトファンはヒトにとって自分では

合成できない必須アミノ酸の1種です。

しかし、大腸菌は合成できます。

トリプトファン合成酵素をつくる大腸菌の遺伝子は

トリプトファンオペロンと呼ばれています。

トリプトファンオペロンもラクトースオペロンと

同様に調節タンパク質が抑制して調節しています。

 つまり調節タンパク質がオペレーターに結合

していない場合はトリプトファンオペロンが発現し、

トリプトファンが合成されるのです。

 しかし、トリプトファンが過剰に合成されると、

トリプトファンが調節タンパク質に結合し、

調節タンパク質はオペレーターに結合して

転写を抑制(邪魔)します。

このようにして、過剰なトリプトファン合成を

防いでいるのです。見事です!

 

※ラクトースオペロンとトリプトファンオペロン

 の調節の比較

○調節タンパク質が転写を抑制している

 つまり、リプレッサーとしてはたらく事は同じ

●ラクトースオペロンの調節タンパク質は、

ラクトースがない時オペレーターに結合して

転写を抑制している。

 ラクトースがあると調節タンパク質は合体して、

オペレーターからはずれ、転写が開始される。

 トリプトファンオペロンの調節タンパク質は、

トリプトファンがあると調節タンパク質と合体して、

オペレーターに結合し、転写を抑制する。

 

よって問2と問3は同じ(エ)です。

【196】問3 問題文の下線部で「しかし、

大腸菌の突然変異株のなかに、ラクトースが

なくても、常にこれらの酵素を発現している

ものが見つかった」とあります。

 よって突然変異株X株とY株は、ラクトース

オペロンの発現を抑制するしくみが機能して

いないことが分かります。よって

(エ)オペレーター か

(カ)リプレッサーをコードする遺伝子

いずれかがおかしいということになります。

 

 X株は正常遺伝子を導入すると、野生株

つまり正常に戻りましたから、(カ)の

リプレッサーをつくる遺伝子がおかしかった

と考えます。

 Y株は正常遺伝子を導入しても、正常には

なりませんでした。これは(エ)のオペレーター

の場所に以上があり、常にリプレッサーが結合

出来ないためと考えられます。正常なオペレーター

遺伝子を導入しても、導入の場所が違うので

正常には戻らないのです。

 

【198】今回この問題は抜かします。

 

【200】ホルモンには授業プリント12でやった

ように、ペプチド系ホルモンとステロイド系ホルモン

2種類があります。

    ペプチド系ホルモン…インスリン、成長ホルモン

 ポリペプチドやタンパク質が主成分で大きい分子

 で水溶性なのでリン脂質の細胞膜を通過できません。

 よって細胞膜上の受容体に結合して、細胞内で

 cAMPなどのセカンドメッセンジャーが合成され

 それらの反応が遺伝子に伝わります。

    ステロイド系ホルモン…糖質コルチコイド、

生殖腺刺激ホルモン、チロキシン など

脂溶性なので細胞膜を通過でき、細胞内の

受容体と結合して遺伝子の発現を調節する。

 


17:05
2020/06/25

生物選択者(3ABEH組)へ 連プリ⑧解説

| by msak

生物選択者(3ABEFGH組)へ 

練習プリ⑧解説「DNAとタンパク質合成」

定期考査まで、いよいよあと3週間です。宿題も勿論

試験範囲です。しっかりと理解しながらやって下さい。

 

【STEP1】1~15 全て大切

【例題1】

【例題2】

どちらも基本事項なので、ぜひ覚えましょう。

 

【182】

問3 問題集p214または授業プリントのDNA構造の

 図を見て下さい。

 「水素結合」とは、NやOの原子が間にHをはさんで

 引き合う結合です。ペプチド結合のような強い結合に

比べると軽い結合で、高温では離れてしまいます。

でもそれが逆に便利なのです。

マジックテープのように、ついたり離れたりが簡単に

できます。

DNAの塩基のアデニンとチミンの間には、水素結合が

2カ所できます。一方グアニンとシトシンの間には、

水素結合が3カ所できます。これによって、塩基の

A-T,G-Cは相補的に結合することになるのです。

 

【183】DNAは二本のヌクレオチド鎖からできていますが、

その二本はお互いに逆向きに結合しています。

 そしてDNAを複製するDNAポリマラーゼには、次の2つ

の特徴があります。

    RNAの断片(プライマーという)の後に続いてしか、

DNAを複製できない。

    複製の方向は必ず5‘→3’方向である。

 

    ②に注意して、センサーの解説書の図を見て下さい。

片方は5‘→→→→3’方向に長―く複製できます。

こちらのDNAはリーディング鎖で,長―くリード

されてつくられます。

しかし、もう一方は鋳型DNAがほどけるたびに、

新しくプライマーが必要になり、5‘→3’の短い断片

(これを岡崎フラグメントといいます)がいくつもできて

しまいます。こちらのDNAはラギング鎖といいます。

 

【184】こういう計算は見るのも嫌という人、

がんばりましょう。

 大腸菌のDNAは全部で450万塩基対です。

つまりヌクレオチドのペア()が4500000個

並んでいるのです。

 大腸菌のDNAポリメラーゼは1秒で、ヌクレオチド

を1500個合成できると問題にあります。

リーディング鎖に比べるとラギング鎖は遅いはずだ

などとここでは考えず、与えられた1500個が

複製されると考えましょう。

 大腸菌のDNAは環状で、1カ所の複製起点から

両方向へ複製が開始されます。

よって1秒間に1500個×2=3000個複製される

ことになります。

 あとは割り算です。落ち着いて

4500000個÷3000個=4500÷3

              =1500秒

1500秒を分に直すには、60で割ります。

1500÷60=150÷6=25分

 

【185】メセルソンとスタールの有名な実験です。

彼らはDNAが半分ずつ分かれて複製されること

(これを半保存的複製といいます)を、あざやかに

証明しました。

問1 親は15N培地で育てたのでDNAも15Nを

含む重いDNAになります。

 1代目は14培地に移したので、半分が15Nで

新しく作あれる半分は14Nでできています。

つまり中間のDNAになります。

 2代目は1代目を14N培地でさらに分裂させ

ました。図1でわかるように、中間のDNAと

軽いDNAが1:1の割合で生じます。

 

図2のグラフで、密度が大→重いということです。

2代目は中間DNA:軽いDNA=8本の生物1:1

なので、山の大きさが同じのeが答えになります。

 

問2 3代目は2代目のDNAを半分ずつに分け、

反対側に新しいDNAを加えて図示しましょう。

 うまくDNAの図を描くことができないので

15NのDNAを●、14NのDNAを○で表します。

つまり、重いDNAは●●、中間DNAは●○、

    軽いDNAは○○ とします。すると

 

2代目   ●○     ○○    ○○    ○●  

     / \   / \   / \   / \

3代目 ●○ ○○ ○○ ○○ ○○ ○○ ○○ ○● 

 

    重いDNA:②中間DNA:③軽いDNA

=0:2:6=0:1:3  です

 

【187】問2 mRNAの開始コドンは、

5‘→3’方向で 5‘「AUG」3’ です。

それに対応するtRNAのアンチコドンは

3‘→5’方向で 3‘「UAC」5’ です。

 DNAでもRNAでも、対になるヌクレオチド鎖は

逆向きにくっつきます。

 この問題は、5‘→3’方向で答えよとなっています

から 5‘「CAU」3’ が答えです。

 

問3 mRNAの開始コドン「AUG」は

 いつも「メチオニン」を指定します。

それに対応するtRNAも「メチオニン」

を運搬します。

 

【188】DNAに対応するmRNAの配列を

左から示すと

5‘AUG、GC、UAC、UCC、UC、

1          

    CA、CAC、UAA3’

         3      45

です。

翻訳は左から進むとあるので、左が5‘末端です。

一番左端がAUGなのでこれが開始コドンで、

「コドン表」を見ると「メチオニン」指定です。

次のコドンGCAは「アラニン」指定です。

よって、アミノ酸は左から 

(メチオニン)-アラニン-チロシン-セリン-イソロイシン-グルタミン-ヒスチジン-終止

です。

メチオニンはのちにはずれるとあるます。

また終止コドンには、アミノ酸はこないので、

アラニン~ヒスチジン が答えです。

ものが答えです。

 

問2 合成されるポリペプチドのアミノ酸数が増加した

ことから、終止コドン「UAA」が普通のコドンへ変化

したと考えます。

よって、選択肢エ、オのみ考えます。

(エ)DNA「ATT」→「ACT」に置換すると

  mRNA「UAA」→「UGA」になり、

   「UGA」も終止コドンなので×

(オ)DNA「ATT」→「ATG」に置換すると

  mRNA「UAA」→「UAC」になり、

   「UAC」はチロシンを指定します。

よって、翻訳は終止せず、さらに続きます。

正解は(オ)。

 

【190】問1 図1は大腸菌など原核生物の

DNAからタンパク質が合成される様子を示して

います。

 aは大腸菌の「DNAの片方(アンチセンス鎖)」

です。

bはRNAポリメラーゼで、

cは合成されたRNAです。

cは左の方が長く、右側が短いので、右側から

転写が始まり、bのRNAポリメラーゼは

(f)右から左へ進むことがわかります。

 dはmRNAに結合する「リボソーム」です。

 eはリボソームから伸びる「ポリペプチド」です。

eポリペプチドが下が短く、上が長くなっているのは、

リボソームが(h)下から上へ移動していることを示します。

 

問3 真核生物では、DNAからRNAが作られた後、

核内でスプライシングが行われます。つまり、不要な

イントロンが除かれて、mRNAが完成します。

 その後、mRNA破格外へ出てから、リボソームと

結合して翻訳が始まります。

 一方原核生物では、DNAから転写したRNAに

即 リボソームが結合して翻訳が始まります。

 

問4 図2は真核生物のDNAとmRNAを混ぜて

結合させた写真です。よってDNAには、不要な部分

(イントロン)が含まれています。

一方、mRNAはスプライシングによって、

イントロンが除かれているので短くなり、DNAの

不要部分が外へループ状に余っています。


 



16:24
2020/06/19

生物(3ABEH)選択者へ 練習プリント⑦解説

| by msak

生物選択者(3ABEFGH組)へ 

練習プリント⑦解説 「化学合成・窒素同化」

【STEP1】11~15 全て大切

【例題2】植物の窒素同化と窒素固定細菌や

硝化菌などによる窒素循環は一緒に出題される

ことが多いです。それぞれ生物名と反応の結果

できる物質をしっかりと覚えましょう。

 

【173】C4植物は、昼間に羊肉細胞内で

CO2をオキサロ酢酸に変えて取り込み、

濃縮したCO2を使って維管束鞘細胞で

カルビンベンソン回路を行う植物です。

トウモロコシやサトウキビなど熱帯地方が

原産の植物で、濃縮したCO2によって

強い光を有効に使い光合成を活発に行います。

温暖化が進むなか生産力の効率がよい食物と

しても注目されています。

CAM植物は乾燥化した砂漠等に生息する

サボテンやベンケイソウなどの植物のことで

湿度の高い夜に気孔を開き、CO2を

オキサロ酢酸→リンゴ酸に変えて液胞にためます。

昼間になるとリンゴ酸からCO2を取り出し、

気孔は閉じた状態で光合成を行うことができます。

 それぞれの植物名と利点を理解しましょう。

 

【174】問4 櫻井が中学生の頃に教わった光合成は

6CO+6HO+光エネ→C12+6O

だったような気がします。そして

6CO12O+光エネ→C1266

上の式を高校で習ったときに、「面倒くさい」と

思った記憶が…。

 

下の式になった理由は、ヒルとルーベンの実験によって

放出される6が水に由来することが分かったからです。

水から6をつくるためには、12Oが必要なので

(6HOではOの数が足りません)改訂されました。

【175】亜硝酸菌と硝酸菌をあわせて

硝化細菌といいます。

二つの細菌により、

アンモニウムイオン→亜硝酸イオン→硝酸イオン

NHNO2NO3   

になりますが、この変化を「硝化」といいます。

硝化細菌は、自分達の「化学合成」のために

「硝化」によって化学エネルギーを得ていますが、

彼らは、土壌中のアンモニウムイオンを科学的にも安定で

植物が肥料として利用しやすい硝酸イオンを提供して

くれています。

土を栄養分豊かに変えて活躍する硝化細菌に

感謝。「土は生きている」

 

【176】反応式のみで拒絶反応を起こすあなた。

キーポイントさえ分かれば、丸暗記は不要です。

 

まず問題にはありませんが、この反応は

6CO12O+エネ→C1266

「光合成」でもあり、「化学合成」でもあります。

つまり、エネルギーに光か化学反応で生じる化学エネルギー

をつかうかが、違いで後は同じ反応なのです。

 

ですから、①②③⑤の生物はその反応によって

化学エネルギーを得て、その後に上の反応を行っているのです。

全問でも出てきた「亜硝酸菌」「硝酸菌」の反応は

よく出るので亜硝酸イオン、硝酸イオンを覚えて下さい。

NO3が硝酸イオンです。

 

問3は解説参照

 

【177】【178】いくつかの反応名と生物名を

しっかりと覚えて下さい。

「窒素固定」…空中のN2窒素分子をアンモニウムイオンNH4

       にかえる反応。

       根粒菌、アゾトバクター、クロストリジウム、ネンジュモ

    空中のN2を利用できる生物は限られており、

    これらの生物の活躍は生物全体にとって重要。

「硝化」…土壌中のアンモニウムイオンを

NH4NO2NO3

亜硝酸、硝酸イオンに変える反応。

亜硝酸菌と硝酸菌 合わせて硝化細菌ともいう。

生物の腐敗や排出物中のアンモニウムイオンを硝酸イオン

に変えるが、彼らはこの反応によって

化学エネルギーを得て化学合成をしている。

「植物の窒素同化」…植物が土壌中のアンモニウムイオンや

硝酸イオンを根から吸収し、アミノ酸や

タンパク質を合成する反応。

「腐敗」…動植物の遺体や排出物中のタンパク質や

    核酸等をアンモニウムイオンに分解する反応。

    細菌や菌類が行う。

「脱窒」…土壌中のアンモニウムイオンをN2に変えて

    空中に戻す反応

    脱窒素細菌が行う。

これらを整理して覚えよう。N2のNが循環する様子を

頭に浮かべることが大切。


16:49
2020/06/10

「生物」選択者(3ABEFGH)へ 練習プリント⑥解説

| by msak

生物選択者(3ABEFGH組)へ 

練習プリント⑥「光合成」 解説

【例題1】すべて基本事項なので、重要です。

2)反応式も植物には、水と二酸化炭素が必要で、

光合成では有機物(12)と酸素ができる

ことを覚えておきましょう。

 

【167】問1 クロロフィルabはどちらも

紫と赤の光を吸収するので、吸収スペクトルは

2つのピークをもちます。

よって、緑葉は紫や赤以外の光を吸収できず、

反射または透過させています。

反射光で最も多いのが緑色なので

植物の葉は緑なのです。

また、主色素のクロロフィルaの方が

より外側の光を吸収します。

カロテンはクロロフィルが吸収できない光

を吸収する補助色素です。

 

【168】問2 クロマトグラフィーのRf値

=原点から色素の中心までの距離B÷

原点から展開液の先端までの距離A

=B/A

です。

今回、展開液の先端は18cm上昇となってますから、

 色素ⅡのRf=0.96、 

A=18 を代入すると

 

0.96=B/18 

両辺に18をかけて  

B=0.96×1817.28 です。

しっかりと式も書きましょう。

 

【169】問2 光合成のしくみを4つに分けると

    〔光化学反応〕 クロロフィルaが光エネルギー

を吸収し、活性化する(ア)(ウ)

    水の分解し、Oを発生する。また

電子伝達系でNADPH+Hを合成する(イ)

    〔光リン酸化〕 光エネルギーを使って

ATPを合成する(エ)

    〔カルビン・ベンソン回路〕 

COから有機物C12合成する

 

①~③はチラコイドで行われ、

④はストロマで行われます。

 

問3 まず強い光のグラフのX部分を見ましょう。

光は強いので、光の量は充分に与えられています。

そしてXでは、横軸の二酸化炭素濃度を上げると、

光合成速度が上がっています。

このことは、光は充分だが、二酸化炭素が不足

しており、二酸化炭素の量によって光合成の速度(量)

が決まっていることを示します。

二酸化炭素量が関係する反応はB反応()ストロマ)

ですから、XのグラフはBの反応が滞っている

と考えられます。


 このことを別の言い方で、Xでは

「二酸化炭素量が『限定要因』である」 ともいいます。

 『限定要因』とはその条件が不足しているために、

全体の反応が制限を受けていることを示します。

生物入試の人は知っておいてください。


 Yの部分は、二酸化炭素の量をいくら増やしても

光合成速度が上がっていません。

光が弱いために、Aの反応(①から③までの反応)

が滞っていることが分かります。

光が弱いときは、「光の強さが『限定要因』である」 

といいます。

 

【170】まず、チラコイドの膜にある「ATP合成酵素」

の向きを確認しておきましょう。

しゃもじのような、片方が丸い構造です。

 丸いのはたんぱく質でできたプロペラ部分です。

イオンは、必ずしゃもじの元(柄の部分)から

プロペラの方へ流れます。

よってこの問題では、

    がチラコイド内、②がストロマで、

ATP合成酵素内をHイオンは①→②へ流れること

になります。

大切なのは、膜の方向のチェック。

これは【158】のミトコンドリアの問題でも同様です。

 

問1 最初に活性化するのは、光化学系Ⅱです。

光合成の反応は、光化学系Ⅱが水を分解し、

酸素を放出することからスタートします。

Ⅰとよく間違えるので、要注意です。

この時に電子eが電子伝達系を伝わって、

光化学系Ⅱ→Ⅰへ流れ、そのエネルギーでH

ストロマ②→チラコイド内①へためられるのです。

 流れた電子eは、光化学系Ⅰにおいて

NADP+とHと結合してNADPHができます。

NADP+は「呼吸」ででてきた補酵素NAD

似た物質で、NADP+は「酸化型」です。

NADPHは水素がついていますから「還元型補酵素」

といいます。

 

問2 ワカメ、アオサなどの藻類は光合成を

 行う海藻です。

 ミドリムシは葉緑体をもち光合成を行う単細胞生物。

 コケ植物も光合成を行います。

 

【171】光合成のしくみに関する問題は、

【171】が初級編、【172】が中級編

【173】が上級編で、段々ハードルが上がります。

 

問1(i)の「ルビスコ」という酵素は、

 カルビン・ベンソン回路で最初に活躍する酵素です。

 COを取りこんでRuBP(リブロースビスリン酸)に結合

 させて、2分子のPGAを合成します。


 RuBPは炭素が5個の物質(C5物質といいます)

ですが、COが結合してC6物質になり、

それが一瞬で炭素C3個のPGA2分子にわかれます。

ルビスコは光合成を行う生物は全て持っている酵素

なので、地球上で最も多く存在するタンパク質と

言われています。

 

問2 カルビン・ベンソン回路を模式図で示すと、

下図のようになります。作図が下手で申し分けないです。

GAPはPGAとRuBPの中間産物です。

受験の人は覚えて下さい。

 

  光→→→→→→→→→→→NADPH

  ↓→→→→ATP→→→→   

               
    PGA→→→GAP→→→→→→RuBP

      カルビンベンソン回路のつもり 
     ←←←←←←←←←←←←←←←

            ↑ 回路が丸くならずすみません

            CO

赤線は光が必要な反応で、

青線は光は不要ですが、COが必要な反応です。

光が当たるとATPとNADPHが合成されて

PGA→GAP→RuBPの藩王が進みます。

また、RuBP→PGAの反応には光は

不要ですがCOが必要です。

ⅰ)光照射が停止した場合は、赤線の反応が

止まるので、

PGAが増加し、RuBP(j)が減少します。

ⅱ)COを取り除いた場合は、青線の反応が

 止まるので、

 RuBPが増加し、PGAが減少します。

 

【172】光を照射した時、光化学系Ⅱと光化学系Ⅰ

のクロロフィルがどう変化するか図示しました。

 

〔光化学系Ⅱでの反応〕     

         HOの分解

          ↓e

クロロフィル→→→→→→→→→→→活性化クロロフィル

  eなし(酸化状態)    eあり(還元状態)

               ↓  

〔光化学系Ⅰでの反応〕    ↓e

クロロフィル→→→→→→→→→→→→→→→→活性化クロロフィル

  eなし(酸化状態)    eあり(還元状態)

 

 授業では省略しましたが、

クロロフィル(酸化状態)は光をあびると、

電子eを受け取り活性化した状態になります。

この時、活性化クロロフィルは電子と結合した

状態なので化学的には還元状態です。

〔光化学系Ⅱ〕の活性化クロロフィルは、

電子eを〔光化学系Ⅰ〕のクロロフィルに与えて、

元の酸化状態に戻ります。

 

問1 よって、

光化学系Ⅱのクロロフィルは、

 光を照射されると水の分解によって得た電子

 をもらい、還元型になる

光化学系Ⅰのクロロフィルは、

 光化学系Ⅱから放出された電子が、電子伝達系

 を流れてきた ものを受け取り還元型になる

です。

 

問4 問題文③より

「1分子のCOが炭素数5のRuBP 1分子と

結合して、炭素数3のPGAが2分子できる」

なので

1CO+1RuBP→2PGA  となります。

両辺を24倍して

 24CO24RuBP48PGA  ① 

RuBP24RuBP だから ア=24

 イPGA 48PGA だから イ=48

さらに問題文④より

「…で、PGAは炭素数3のGAPになる」

を読むと、

PGAGAPも炭素数は同じ3なので

 48PGA48GAPですが。

さらに問題文④より

GAPの一部は…炭水化物に変換され、残りは

…によってRuBPに再生される」

とあります。

つまり、48GAPのうち一部が炭水化物C6になり、

残りは24RuBP に再生されて ①の反応にまた

使われることになります。

 回路反応では、このように回路内の物質が何回も

使い回されて回転します。

 

よって炭水化物C6の係数をXとすると、

下線部の反応は

48GAP(C3)→xC624RuBP(C5) ということです。

ここで GAPC3物質、RuBPC5物質なので

炭素Cの数で式をつくると

 48×3=X×624×5

 144=6X120

 6X24

 X=4

なので エC6=4C6 だから エ=4 です。

 

問題の図では、ウGAP→4C6 

となっています。

GAPC3物質なので、

 ウ=8 でないと4C6は作れないことになります。

 

この問4は受験レベルなので、完全にマスター

できなくてもオーケーです。


10:27
2020/05/24

「生物研究」選択者の皆さんへ練習プリ②「遺伝、組換え」題3弾

| by msak

3年「生物研究」選択者(3AB組の一部)の皆さんへ 

練習プリ②「遺伝・組換え」の解説 第3弾

 


 

※【226】【227】は6月の授業で解説しますので、今回は空欄で結構です!


 

 

【223】これも対立遺伝子をまずメモしましょう。

テストでもこれをしないとミスを起こします。

紫…A   長…B

赤…a   丸…b

 

次は家系図です。

P純系 〔AB〕×〔ab〕

   AABB | aabb

 F1   〔AaBb〕

       AaBb

        |

F2〔AB〕〔Ab〕〔aB〕〔ab〕

   1528   106   117   381

 

F1 AaBb×aabb(検定交雑)

       |

子 〔AB〕〔Ab〕〔aB〕〔ab〕

   1202   148   156   1195

 

簡単でよいので、家系図もメモるくせを

つけましょう。

 

問1 検定交雑の数値を見て、約150→1

 にすると、12021195→約8

 こんなんでいいの? いいのです。

∴AB:Ab:aB:ab=8:1:1:8

 

F2は枠組をつくって数値を掛け算します。

配偶子

 8AB

 1Ab

 1aB

 8ab

AB

 64

 8〇

 8〇

 64

Ab

 8〇

 1▲

 1〇

 8▲

aB

 8〇

 1〇

 1◇

 8◇

ab

 64

 8▲

 8◇

 64

 

∴〔AB〕:〔Ab〕:〔aB〕:〔ab〕

 =16066171764

 =244171764

 

問2 家系図のPからも分かりますが、

 Pでは、A-Bとa-bが連鎖していた

 ことが分かります。あとは回答を見て下さい。

 

問3 問1から

組換え価=2/18×100%

11.1

=11%

 

【224】DdEeFfGg×ddeeffgg

をやった結果、子は色々な子ができますが、

その中でいくつかの形質にだけ注目したのが

    DE〕:〔De〕:〔dE〕:〔de〕=1:1:1:1

    DF〕:〔Df〕:〔dF〕:〔df〕=9:1:1:9

    DG〕:〔Dg〕:〔dG〕:〔dg〕=39:1:1:39

    FG〕:〔Fg〕:〔fG〕:〔fg〕=7:1:1:7

 

問1 ①の比は『独立』を示しています。

 D(d)とE(e)は別の染色体上にあり、

 連鎖していません。でも敢えて「組換え価」

 を求めれば、2/4×10050%です。

②~④は、もう分るでしょう。

 

問2 ②~④の数値は全て、『連鎖』を示しました。

 つまり、②~④に登場したDFGは『連鎖』しており、

 Eのみ別の染色体上にあります。

 

問3 「組換え価」の大きさは、遺伝子間の距離を

 示します。あとは答え参照。

 

【225】これも比較的簡単でしょう。

 

【226】【227】は6月の授業で解説しますので、今回は空欄で結構です!


18:10
2020/05/24

「生物研究」選択者(3AB一部)の皆さんへ 練習プリ②第2弾

| by msak

3年「生物研究」選択者(3AB組の一部)の皆さんへ 

練習プリ②「遺伝・組換え」の解説 第2弾

 

【221】重要な計算問題が続きます。

しっかりと理解しながらやりましょう。

家系図は

(純系) AABB×aabb 

または AAbb×aaBB です。 

        |

F1    AaBb×aabb(検定交雑)

          |

〔AB〕〔Ab〕〔aB〕〔ab〕

 7 : 1 : 1 : 7 

となります。

文章題は必ず家系図も書いて、理解しましょう。

 

問2 両端の子が多いので、本来『連鎖』して

 いた遺伝子は、A-B(a-b)と判断します。

 

問3 検定交雑の比=配偶子の比 なので

 表をつくり、枠内に数値を掛け算で記入します。

配偶子

 7AB

 1Ab

 1aB

 7ab

AB

 49

 7〇

 7〇

 49

Ab

 7〇

 1▲

 1〇

 7▲

aB

 7〇

 1〇

 1◇

 7◇

ab

 49

 7▲

 7◇

 49

 配偶子の順序はいつもこの順序にします。

この表では、〇の大三角形が必ず〔AB〕になります。

あとは数値を足し算して

∴〔AB〕〔Ab〕〔aB〕〔ab〕

 =100+28+49:15:15:49

 =177:15:15:49

 

【222】難問です。まず対立遺伝子をメモします。

F1が全て「茶体・赤眼」になったので、

茶体、赤眼が優性です。だから大文字にします。

 茶体…A     赤眼…B 

 黒体…a     紫眼…b

 

ここで家系図を作ります。

家系図には表現型と遺伝子型も記入します。

F1が全て「茶・赤」になったので、Pは

純系(ホモ)と判断してよいです。

また、次に生まれた個体…とあるので、

F1同士を交雑してF2をつくっています。

漢字で書くと分かりづらいので表現型は

「茶・赤」→〔AB〕で表しましょう。

 

P 〔AB〕×〔ab〕

 AABB | aabb

F1   〔AB〕

     AaBb

      |

F2〔AB〕〔Ab〕〔aB〕〔ab〕

   688:61:64:187

 

ここから問題を解きます。

問1 F2が9:3:3:1でないこと

 からも判断できますが。問題文より

 F1の配偶子は

 AB:Ab:aB:ab

 =n:1:1:n …① か

 =1:n:n:1 …② です。

 

しかし、F2の〔ab〕が187より、

    と判断します。そして①を使って

F2の枠組をつくりましょう。

 

配偶子

 nAB

 1Ab

 1aB

 nab

AB

 n

 n〇

 n〇

 n

Ab

 n〇

 1▲

 1〇

 n▲

aB

 n〇

 1〇

 1◇

 n◇

ab

 n

 n▲

 n◇

 n

 

∴茶体・赤眼〔AB〕=3n+4n+1

 茶体・紫眼〔Ab〕=2n+1

黒体・赤眼〔aB〕=2n+1

黒体・紫眼〔ab〕=n

となります。

 

問3 F2の数値は実験での値ですから、

値にバラツキがあります。そこで

大雑把な比に直して使います。

「実験値」を本来はこのような「比」に

なるはずだ。と考えることはよくあるのです。

〔AB〕:〔Ab〕:〔aB〕:〔ab〕

=688:61:64:187

約62を基本にすると、62×11、62×3

と考えてよいでしょう。

=11:1:1:3 となりますか?

 

〔AB〕:〔Ab〕:〔aB〕:〔ab〕

3n4n12n12n+1:n2

=11:1:1:3  ですから

 

〔aB〕:〔ab〕のみ使いましょう。

(2n+1);n=1:3 外×外 内×内

(2n+1)×3=n

+6n+3=0

解の公式が「生物」で出るのは珍。

解の公式で計算しましょう

n=3+2√3(√がうまく書けません)

 ≒6.5 

 

問3 F1の配偶子は

  AB:Ab:aB:ab

 =6.5:1:1:6.5  なので

 組換え価=    1;1   ×100(%)

       6.5+1+1+6.5

     =2/15×100

     =13.3%

     =13%


16:55
2020/05/21

3年「生物研究」選択者(3AB)の皆さんへ 「研究」連プリ②

| by msak
「生物研究」練習プリント②「遺伝・組換え」の解説
5月の課題は進んでいますか? 6月からの再スタートに向けてしっかりとやりましょう。特に遺伝分野は、理解しながら進むことが重要です。

【STEP1】p163
24.25.減数分裂第一分裂の前期・中期に相同染色体が対合したものを「二価染色体」といいます。
 二価染色体は4本の染色分体が対合してできていますが、その内側2本が交叉してバッテン型になることを「乗換え」
 交叉したバッテン型の構造を「キアズマ」といいます。

【例題3】「検定交雑」とは、調べたい個体F1に劣性ホモ接合体(aabbcc)を交雑することです。
     F1   AaBbCc×aabbcc
                |
 子 ⅰ)〔AB〕:〔Ab〕:〔aB〕:〔ab〕=1:1:1:1
   ⅱ)〔AC〕:〔Ac〕:〔aC〕:〔ac〕=3:1:1:3
   ⅲ)〔BC〕:〔Bc〕:〔bC〕:〔bC〕=1:1:1:1

 ※ここで〔AB〕は表現型を表す書き方です。「丸・黄色」などと日本語で
  書くかわりによく用います。例)〔ab〕→「しわ・緑色」

「検定交雑」の特徴は、「子に現れた表現型」が「F1の配偶子の遺伝子型」と一致することです。

また、子の分離比によって、対立遺伝子の関係が分かります。
分離比と対立遺伝子の関係をまとめます。
〔AB〕:〔Ab〕:〔aB〕:〔ab〕=1:1:1:1
     →A(a)、B(b)は『独立』である
〔AB〕:〔Ab〕:〔aB〕:〔ab〕=1:0:0:1
     →A-B(a-b)が『完全連鎖』している。
 〔AB〕:〔Ab〕:〔aB〕:〔ab〕=0:1:1:0
     →Aーb(aーB)が『全連連鎖』している。
〔AB〕:〔Ab〕:〔aB〕:〔ab〕=n:1:1:n
     →A-B(a-b)が本来の『連鎖』だが『組換え』も起きた。
 〔AB〕:〔Ab〕:〔aB〕:〔ab〕=1:n:n:1
     →Aーb(aーB)が本来の『連鎖』だが『組換え』も起きた。
以上です。
少数派の組合わせが新しく『組換え』でできたことを示します。

よってⅱ)よりA-C(aーc)が『連鎖』している、つまり1本の染色体上にA,C(またはa、c)が乗っていると判断します。
一方ⅰ)やⅲ)より、A-BやB-Cは『独立』ですから、B(b)だけは別の染色体上にあると判断します。
(2)の答えは③が正解です。

(3)〔AC〕〔Ac〕〔aC〕〔aC〕=3:1:1:3 の結果から『組換え価』を計算します。
 『組換え価』=組換えで生じた配偶子数 ×100(%)
         全配偶子数 
       = 組換えで生まれた子 ×100(%) 
            子の合計
ですから
 『組換え価』=(1+1)÷(3+1+1+3)×100
       =1/4×100
       =25% です。

(4)検定交雑の特徴は
「F1のつくる配偶子」は「子の表現型」と一致する 
 ので、F1(AaCc)がつくる配偶子は
   AC:Ac:aC:ac=3:1:1:3
※別法、「組換え価」25%より、
   AC:Ac:aC:ac=75:25:25:75
              =3:1:1:3 でも可。 
 
 F2を求めるには、枠組を書いて、自家受精させます。
 配偶子 | 3AC | 1Ac | 1aC | 3ac 
 3AC |     |     |     |     
 1Ac |     |     |     |     
 1aC |     |     |     |     
 3ac |     |     |     |     
 罫線がうまく引けません。|は1ではなく罫線だと思って下さい。
 枠組の中に、掛け算(F2の数)を記入します。

 配偶子 | 3AC | 1Ac | 1aC | 3ac 
 3AC | 9〇  | 3〇  | 3〇  | 9〇  
 1Ac | 3〇  | 1▲  | 1〇  | 3▲  
 1aC | 3〇  | 1〇  | 1◇  | 3◇  
 3ac | 9〇  | 3▲  | 3◇  | 9◎  
 何回か枠組を書くと、早く正しく書けるようになります。
 頑張りましょう。
 F2 
〔AC〕〔Ac〕〔aC〕〔aC〕=20+21:7:7:9
                    =41:21:21:9 
16:22
2020/05/20

3年「生物」選択者(3ABEFGH組)へ練習プリ⑤の続き

| by msak
3年「生物」選択者(3ABEFGH組)へ
「生物」練習プリント⑤「代謝(発酵、呼吸)」の続き
【159】アウコール発酵の反応式を復習しておきましょう。ぜひこれは覚えて下さい。
 C12→2COH+2CO
 グルコース   エタノール 二酸化炭素

 酵母菌にグルコースを加えて、空気を追い出すと、アルコール発酵が始まり、エタノールと二酸化炭素が発生します。
 気体が二酸化炭素かどうかを調べるためには、水酸化カリウム(またはナトリウム)を加えます。
 水酸化カリウムは二酸化炭素の吸収剤として後でも出てきますから、名前は覚えて下さい。
 CO+KOH→kHCO
 つまり、二酸化炭素は炭酸水素カリウムとなって水溶液に溶けてしまいます。
 発生した気体がなくなったらそれは二酸化炭素であった証明です。

 皆さんにとって苦手なのは、問4でしょう。
でも大丈夫。コツさえつかめば必ず答えがでます。

問4 C12→2COH+2CO2   
 モルの問題を解くときには、まず「どの物質が数値(gやmLなど)を与えられた物質」で、「どの物質の量を求めるのか」をはっきりとしましょう。
 今回、「数値が与えられた物質は『CO(11.2mL)』で、
「求める物質はエタノールCOH(Xg)』です。

 そして、単位がgの物質(今回エタノール)については『分子量』を求めておきましょう。
 分子量は原子量の足し算ですから、
OH=12×2+1×5+16+1=46
 となります。

 もう一つ、単位がmLの数値はLに直しておきましょう。つまり、
 1mL=0.001Lなので、
 11.2mL=11.2×0.001Lです。
そのまま使います。
 この下ごしらえが大切です。

 そして中華料理のように後は一気に式を作りましょう。
まず、上の反応式から2つの物質の〔係数×分子式〕をそのまま書いて下さい。
 〔2COH〕 〔2CO〕←これは『見出し』
   X(g)  = 11.2×0.001(L) ←分子 
 2×46(g)     2×22.4(L)   ←分母

 一番上の欄は、『見出し』です。
 分子には、Xgと11.2×0.001Lという、実際の数値を記入します。
 分母には《係数×分子量g》と《係数×22.4L》を書きます。
 これで後はXを求めれば、必ず答えが出るのです。

 つまり、2×46を両辺にかけて分母を消すと 
X=11.2×0.001×2×46  となります。
     2×22.4
 約分すると、2と2は1と1に、11.2と22.4は1と2に約分できます。  すると何と!
 X= 0.001×46  = 0.001×23 = 0.023g  
      2       
最後もしっかりと計算しましょう。
0.001×3=0.003だから 0.001×23=0.023です。

《おさらい》
① 反応式を書いて確認します。係数も含めてこれ大事!

②〔答えを求める物質〕と〔数値(gやmLなど)を
 与えられている物質〕の2つを「係数×分子式」で
 書き出す。これが『見出し』になります。 

③『見出し』の下に 分数で式をつくります。
 まず分子に、
 「求める量X」と「与えられている量( )gや( )L」を
    書きます。
 もちろん ( )には与えられた数値が入ります。
 この時、 mgやmLはgやLに直して書きます。

④分母には、反応式の「係数」×物質の「分子量」や
          「係数」×「22.4」を書きます。

⑤式をX= に直して丁寧に計算しましょう。
 多分、サクサクと約分できる問題が多いと思います。
 この方法の嬉しい点は、このサクサクです。サクサクは時間も早く計算間違いも防ぐことができます。

【160】酵母菌は酸素があるときはミトコンドリアを発達させて「呼吸」を行い、酸素が無いと「アルコール発酵」を行います。この現象は「パスツール効果」と呼ばれています。
 ビーカー内で酵母菌を培養する際でも、表面の酵母菌は「呼吸」を、ビーカーの底の酵母菌は酸素不足のため「アルコール発酵」を同時に行うことになり、それに関連した問題が出されることも多いのです。長いですが、頑張ってみましょう。

問2 反応式をまず確認しましょう。反応式は覚えて下さい。
①「呼吸」
 C6126O2+6H2O→6CO2+12H2O  
②「アルコール発酵」
 C6126 →2C25OH+2CO2  

酵母菌は①と②の反応を同時に行っていますが、
下図のように
①の酵母菌は、
 O2を33.6mg吸収し、CO2をXmg放出しています。
②の酵母菌はCO2をYmg放出するとします。

①の酵母菌は、 ①の酵母菌←← O =33.6mg
        ①の酵母菌 →→CO=Xmg
②の酵母菌は、 ②の酵母菌→→CO2=Ymg 
         
※ 問題文より X+Y=77mg…③  です 。

ここでXを【159】の方法を使って求めます。
①の反応式から〔6O2〕と〔6CO2〕を『見出し』にします。
※その前に「下ごしらえ」
 O
2=16×2=32 CO2=12+16×2=44
 を計算しておきます。

 『見出し』  → 〔6O2〕 〔6CO2〕  
 実際の数値とX→ 
33.6×0.001X×0.001 
 係数×分子量 →  6×32   6×44    
     
※今回は両方mgなので、mgのまま計算しても大丈夫ですが、
 普通は、
1mg=1×0.001g。               
 33.6mg=33.6×0.001g   Xmg=X×0.001g 
 というように、mgはgに直して使います。 

 上の式の両辺に6×44をかけます。
 X×0.001=33.6×0.001×6×4433.6×0.001×11=4.2×0.001×11
       6×32        8
     6と6、44と32で約分  33.6÷8をやります
 両辺を0.001でわります。
 X=4.2×11=46.2mg 

 上の③より X+Y=77mg なので 
 46.2+Y=77  
 Y=77ー46.2=30.8mg   いや長かった絵文字:泣く

【162】最後の問題です。がんばろ~。
問1 呼吸商RQ=O2÷CO2 ですから、反応式に当てはめて計算します。
 O2やCO2の係数をそのまま使いましょう 
 ①グルコース 6÷6=1.0      
    RQ=1になる呼吸基質:グルコースは炭水化物です。
 ②トリステアリン 114÷163=0.69≒0.7 
    RQ=0.7の場合、トリステアリンは脂質です。
 ③ロイシン 12÷15=0.8     
    RQ=0.8の場合、ロイシンはタンパク質(アミノ酸)です。

問4
 ①「呼吸」612+62+6H2O→6CO2+12H2 

②「アルコール発酵」6126 →2C5OH+2CO2
 をまた使います

「呼吸」ではグルコース2モルを消費したので
    全て係数を2倍します。
「発酵」ではグルコース1モルを消費したので、
    係数はそのままです。

 ①「呼吸」126 2モルの時
    →12モル CO12モル になります。
     全部2倍になります。
 ②「発酵」12 1モルの時  
    →CO2モル       になります。
  COのモル数を足して割り算します。
  呼吸商=(12+2)÷12=1.16≒1.2  です。
 
大変でしたが6月1日へ向けて、しっかりと課題をやりましょう!

 

09:08
2020/05/19

3年「生物」選択者(3ABEFGH組)へ 練習プリント⑤の解説

| by msak
3年「生物」 練習プリント⑤「代謝(発酵、呼吸)の解説
 今回の「発酵、呼吸」は、化学式が出てきたり、
分子量やモルの計算もあったりと、苦手意識をもつ
人もいる分野です。
 なるべく図解などを利用して、自分なりに納得
しながら進んで下さい。授業プリントと教科書を
使用して、小さい単元を理解しながら進みましょう。
 私も問題集の問いをなるべく分かりやすく説明して
いくつもりですので、ぜひ読んでみて下さい。

始めに…「グルコース C12とは? 
別名「ブドウ糖」の基本知識です。

 上図がグルコースの構造図です。
六角形の頂点(線が交叉しているところ)には
炭素Cがあるのですが略してあるので、
一番上の炭素Cを含め全部で6個の炭素Cから
できています。
 これを六炭糖といいます。
 酸素Oは全部で6個、Hは12個あります。

 見た目は白い粉末の粉で、なめると「甘い」味がします。
砂糖スクロースよりも上品な甘さだと私は気に入っています。
 食品としては、アミロース(デンプン)や
アミロース(デンプン)を分解したマルトース(麦芽糖)を構成している物質です。

 私たちはお米やパンのアミロース(デンプン)を
消化酵素のアミラーゼでマルトース(麦芽糖)に分解し、
さらにマルトースをマルターゼでグルコースに分解して
腸から吸収します。
 細胞内へ運ばれたグルコースは呼吸や発酵反応の
基質として使われます。基質というと分かりにくいですが、
要するに呼吸や発酵反応の材料です。

 我々はグルコースを分解することによって、
エネルギーを得ているのです。
 グルコースという物質のなかには、化学エネルギーと
いうエネルギーが蓄えられています。
グルコースが分解することによって、化学エネルギーは
放出され、ATPに蓄えられます。
筋肉が動くエネルギーも、脳が考えるエネルギーも
主にグルコースを分解したエネルギーによって得ています。

 グルコースからエネルギーが出ることは、
グルコースを燃やすと実感できます。
紙を構成するセルロースもグルコースから
できています
(正確にはβグルコースというちょっと違う物質ですが)。
 紙を燃やすと発生する熱エネルギーは、
グルコースがもつ化学エネルギーなのです。

 生物が行う「呼吸」は、酸素Oを使ってグルコースを
二酸化炭素COと水HOに分解し、エネルギーを取り出す
という点がまさに「燃焼」と同じであると言えます。

 「燃焼」が短時間で分解が行われ、主に熱エネルギーが
一気に放出されるのに対して、
 「呼吸」は長時間をかけてゆっくりと分解し、少しずつ
得たエネルギーはATPに蓄える点が違うところです。
 「発酵」は酸素がまだ地上にあまりない時代にうまれた、
酸素を使わずにグルコースを分解する方法です。
「呼吸」に比べて分解が中途半端で終わるので、
得られるエネルギーも少ししか得られません。 
 どうも文章が長くなりますが、問題に入りましょう。

【STEP】授業プリントは、「発酵」から始まって「呼吸」の順番になっています。【STEP】は13~16をまずやって、その後1~12をやると良いでしょう。

【例題1】(1)いきなり化学反応式でしかも
NAD+やNADH+2H  など  
訳分からないと戸惑う人もいると思います。
 ここでは、呼吸の3つの反応名ABCと、
呼吸で発生する二酸化炭素COは反応Bで放出されること、
呼吸で必要な酸素Oは最後の反応Cで使われること、
反応Cで酸素と水素から水12HOができること
 をチェックしましょう。

 また予備知識ゼロでも、acの数は炭素Cの数に注目すれば
答えられます。
つまり
Aの反応式で、12 →(a)C3 に注目。

炭素Cの数が左辺と右辺で等しくなるためには、
 6→(2)×3 でなければなりません。
 よって(a)=2。

Bの反応式でも、2C →(c)C に注目。
CO2の炭素Cは1個なので、
 2×3→(6)×1 になり、(c)=6です。

(2)(3)は覚えて下さい。
(4)まず、NADやFADは、「脱水素酵素」の「補酵素」
 と覚えましょう。
 +など細かい点はまだ無視してOKです。
 「脱水素酵素」はグルコースや水から水素Hをとる酵素で
 反応Aと反応Bで大活躍します。
 しかし、酵素は自分自身は変化せず反応を影で促進しますから、
 反応式には書いてありません。
 かわりに、補酵素のNADやFADが書かれているのです。

 補酵素は脱水素酵素に結合して働く小さい分子です。
小さい分子ですが働きは重要で、脱水素酵素が奪った水素H
を受け取る役割(水素受容体といいます)です。

  反応AやBでは、基質や水から水素Hが2個ずつとられる
 のですが、NADと結合するとNADH+Hとなり、
 FADと結合するとFADHとなるのです。
 そしてNADHやFADHの状態を「還元型」といいます。
 NADやFADは「酸化型」です。

 化学基礎で「酸素が結合する反応が『酸化』」であり、
 逆に「水素が結合する反応が『還元』」と習ったのを
 思い出して下さい。

 取られた水素2個のうち1個はNADと結合し、
 もう1個は水素イオンHとなって水中に溶け込みますから、
 反応式では(NADH+H)と表してあります。

 「還元型補酵素」というのはNADHの状態なので、
 答えはNADHとFADHになります。
 ただし、主に活躍するのはNADですので、
 皆さんはNADがNADH+Hになることだけ
 覚えればOKです。

  光合成ではNADPというちょっと似た補酵素も
 出てきます。

【例題2】アルコール発酵の反応式は覚えましょう。
酸素は使いません。お酒はエタノールです。
 メタンはCH、エタンはCです。
 メタンのH1つがOHに変わったのがエタノールです。

 炭素Cの腕は4本なので構造を書くと数が判断できます。
 エタノールの構造は
     H H        
     |  |
   H-C-C-O-H
     |  |
     H H

「アルコール発酵」では、1分子のグルコースから
エタノールが2個とCOも2個できます。
 
最初に述べたように、「発酵」は少ししか
エネルギーが得られないのでATPは2分子です。
 「発酵」の前半と「呼吸」の1番目の反応は同じで
「解糖系」という名称です。

【155】必解の問題です。反応名、場所、特徴、全て大切。

【156】
問1 グルコースがエタノールになる反応経路は
「アルコール発酵」です。
一方、グルコースがC3→C2→… と変化する反応は
「呼吸」を表しています。

 「アルコール発酵」を少し詳しく表すと以下のようになります。C3やC2はその物質に含まれる炭素Cの数を示しています。
ピルビン酸は必ず覚えて下さい。
 グルコース→①C3ピルビン酸→②C2アセトアルデヒド→C2エタノール 
 君たちが成人してからアルコールを飲むと、体内ではエタノールをアセトアルデヒドに変えるので、これが悪酔いや頭痛の原因になります。   
「呼吸」では、①ピルビン酸C3は必ず覚えましょう。
受験生は③アセチルCoA C2 
    ④オキサロ酢酸C4 
も大事。この2つはクエン酸回路の手前の物質として重要。
 2つが合体してクエン酸C6ができるので
「クエン酸回路」です。

問2 Hと結合した補酵素NADHやFADHの水素Hは
「電子伝達系」で酸素Oと結合して水HOになります。
酸素はこの時、水素Hと結合するので還元されたことになります。

問3 ビタミンは補酵素の材料になっています。
 ビタミンBが多い食品は豚肉、うなぎなど。

問4 赤血球は、成長過程で核やミトコンドリアなどの
 細胞小器官を細胞外へ放出します。
 狭い毛細血管を通るためです。
 ミトコンドリアがないため、「解糖系」のみでエネルギーを
 得ています。

【157】化学の計算が苦手な人はここでしっかりと理解して下さい。
 一度理解すると後は大丈夫です。

問2 文中ではエネルギーが減少するなどと書いて
 ありますが、
 要するにグルコースが1モル「燃焼」すると
 2870kJ(キロジュール)のエネルギーが発生して、
 光や熱になります。

  一方呼吸でグルコースが分解されるときは、
 同じエネルギー量が発生するはずですが、
 そのうち1711kJが熱エネルギーになっている、
 ということです。

  では2870kJー1711kJ=1159kJ は
 どうしたかと言うと我々生物の「呼吸」では
 1159kJ はATPの中に蓄えているといるのです。

(2)よってグルコース1モルを呼吸で分解した時に、
 ATPに移し替えられたエネルギーは、
  1159÷2870×100=40.38≑40.4%
 になります。
  これを「エネルギー効率」ともいいますが、
 生物はグルコースの持っている化学エネルギーのうち
 約40%をATPに蓄えて利用していることになります。
  ちなみにガソリンで自動車を動かす場合の
 エネルギー効率は、現在最高でやっと40%になった
 そうです。やっと人間科学力が生物のエネルギー効率
 に追いついてきた と言うことでしょうか。

(3)「呼吸」の3つの反応で合成されるATPは、
   2,2,34合計38です。これは覚えて下さい。

  1モルのグルコースを分解すると、
 1159kJのエネルギーがATP38モルに
 蓄えられるので、
 1モルでは
 1159kJ÷38=30.5kJ です。

【158】「電子伝達系」の問題は、膜のどちらが
 「マトリックス」で、どちらが「膜間腔」かが大切です。

 電子伝達系を電子が流れることにより、「膜間腔」に
 水素イオンHがギュウギュウにたまり、
 それが「マトリックス」側に流れ出て、
 ATPが合成されるからです。
  見分けるポイントは2つ。

 ⅰ)NADHやFADHは「マトリックス」で行われる
  「クエン酸回路」で合成され、「電子伝達系」までやっ
  てきます。
   NADHがやってきた下側が「マトリックス」です。

 ⅱ)図中右端はATP合成酵素ですが、
  ATP合成酵素の丸い回転翼は「マトリックス」側です。
  水素イオンH は図中の上側「膜間腔」にたまり、
 そこからATP合成酵素の足をぬけて「マトリックス」側
 に流れます。
  その時、回転翼が回転しATPが合成されます。

問2 「電子伝達系」でのATP合成は、最後に酸素が水素に
 結合して水になります。
 つまり酸素がつく(酸化)ことで、ADPにリン酸が
 つく(リン酸化)ので「酸化的リン酸化」といいます。 
  これに対して、「解糖系」「クエン酸回路」での
 ATP合成は、「基質レベルのリン酸化」です。

  また後で勉強する「光合成」におけるATP合成は
 「光リン酸化」といいます。

問4と5 今まで補酵素NADHやFADHは水素を運ぶと
 言ってきましたが、「電子伝達系」の膜内を流れるのは
 水素Hではありません。
 水素HがHと電子eに分かれて、電子eだけ
 流れるのです。
  膜内には鉄を含むシトクロムというタンパク質が
 並んでいて、その中を電子eは流れます。

  問題の図中では左から(c)の流れという矢印が
 それです。
  電線を電子が流れると電球を光らせたり熱を発生する
 のと同様に、
 電子が流れるとそのエネルギーで膜中のタンパク質たち
 がHを「マトリックス」側(ここでは下側)から
 「膜間腔」側(上側)へ移動させます。

  これはエネルギーを使っているので、
 無理矢理(濃度勾配に逆らう)の移動です。
  こうして「膜間腔」にたまった水素イオンは
 ATP合成酵素の中を通り抜けて「マトリックス」
 へ戻っていきます。

  その勢いでATP合成酵素が回転するのです。
08:57
2020/05/18

3年生「生物選択者(3ABEFGH)の皆さんへ 練習プリント④解説

| by msak
3年「生物」選択者(3ABEFGH組)
 「生物」練習プリント④ 生命現象とタンパク質


【STEP】細かい名前が多く出てきて、げっそりする人も多いのが、この分野です。爽やかにサクッと頑張って下さい。

【146】実験結果から考察させる問題は、共通一次(来年度からは「共通テスト」)などにもよく見られるパターンです。絵文字:バツであるアウカはどの部分が、実験結果のどこと矛盾するかチェックしながら解いて下さい。同様の実験に、「ムラサキイソカイメン」と「ダイダイイソカイメン」の細胞をバラバラにして混ぜる実験があります。カイメンは細胞がほぼ集まっただけの単純な構造の海の動物です。なんと体をバラバラにしても放置すると集まってもとに戻ります。ここで2種類のカイメンをまぜてバラバラにすると、やがて同じ種類の細胞が集まって2つのカイメンに復元します。つまり細胞自身が同じ仲間や同じ組織同士で結合する仕組みを持っているのです。この時結合に働くタンパク質が「カドヘリン」で、カドヘリンの結合にはCa2+イオンが必要です。(カドヘリンの名称の由来)

【147】細胞骨格とモータータンパク質に関しては、この程度分かれば十分と思いますが、入試問題では微小管に+ーの方向性があり、その方向によってモータータンパク質にも2種類あることまで問題となっています。【153】など。生物受験の人は、一応 神経細胞の細胞体(本体)側が微小管のー、軸索(細長い管の部分)が+方向であること。また、微小管上をキネシンは+方向へ(つまり軸索の先端方向へ)、ダイニンはー方向へ(細胞体方向へ)移動することも覚えておくと良いと思います。

【148】ペプチドホルモンは、アミノ酸が多数結合したペプチドやさらに多く結合したタンパク質でできたホルモンです。すい臓から分泌されるインスリンやグルカゴン、脳下垂体前葉が分泌する成長ホルモンなどです。アドレナリンはアミノ酸の誘導体なので、グループ分けはペプチドホルモンに入ります。ペプチドホルモンは水溶性(親水性といっても良い)なので細胞膜のリン脂質を通過できません。よって細胞膜表面の受容体に結合し、cAMPなどのセカンドメッセンジャーがつくられて、そのセカンドメッセンジャーによって酵素が活性化し、グリコーゲンがグルコースに分解されて血糖量が増えたり、活性化した酵素によって作られたタンパク質が遺伝子に働いて形質が発現したりする。
 一方ステロイドホルモンは副腎が分泌するコルチコイドや精巣卵巣が分泌する性ホルモン(アンドロゲンやエストロゲン)がある。ステロイドホルモンは脂溶性(疎水性と同じ)なので細胞膜を透過し、受容体は細胞内に存在します。ステロイドホルモンは受容体と結合してから遺伝子に作用し、二次性徴などの変化を促したりします。

【149】問4 病原菌やウィルスや未知のタンパク質など、我々に免疫反応を引き起こさせる抗原は何十万種類あるといわれています。ヒトのB細胞は、その何十万種類の抗原に対応した「抗体」をつくり体を守っています。1つ1つ別々の抗原に対して、B細胞は「抗体」をつくるのです。生涯で出会うこともないだろう抗原に対してさえも、「抗体」をつくるというのは大変な労力で、下手をすると無駄にもなります。また、別の観点で考えると、ヒトの遺伝子は約2万個といわれていますが、抗体の数だけ遺伝子を用意すると遺伝子の数は「抗体」の遺伝子だけで何十万個も必要になってしまいます。「抗体」生産のしくみと「抗体」の多様性の秘密を解明したのが利根川博士で、その研究はノーベル賞を受賞しました。
 「抗体」は長いポリペプチド(H鎖)と短いポリペプチド(L鎖)がS-S結合してできています。先端の部分を可変部といい、L鎖③の可変部はV、J二つの部分から、H鎖④の可変部はV,D,J三つの部分からできています。ヒトはL鎖のVを作る遺伝子を40個、Jを作る遺伝子を5個持っています。B細胞は本来は全ての遺伝子を持っていますが、成長の過程でVから1個、Jから1個を選んでL鎖をつくります。よってL鎖は、成長したB細胞によって40×5=200種類も別々の種類が作られるのです。
 同様にH鎖においても、Vの遺伝子50個、Dの遺伝子が25個、Jの遺伝子が6個あるので、H鎖の組み合わせは50×25×6=7500種類にもなります。
 L鎖とH鎖を組み合わせると、抗体の種類は200×750=150万種類にもなり、未知の抗原も含め、非常に多くの「抗体」を我々のB細胞は提供できることが分かります。しかも元々の遺伝子は、可変部に限るとL鎖用に40+5、H鎖用に50+25+6で 合計126個 あればすむのです。少ない部品から多くの組み合わせをつくるこのしくみは、ダイヤル式の鍵と同じです。チャリンコをつなぐあの鍵を思い出して下さい。0~9のダイヤルが4列に並んでいると、組み合わせは10×10×10×10=10000種類も可能です。このような巧妙な仕組みを、B細胞という小さいリンパ球が行っていること、この仕組みが生命の進化の過程で発達したこと、marvelousだと思いませんか? 
 例えていうならば、帽子4種類、Tシャツ10種類、ズボン5種類、靴下8種類を用意しただけで、4×10×5×8=1600種類のコーディネートが可能になるようなもんです。計算が大の苦手な人も、こういうビックリは味わってもらえるでしょうか。
コーディネートはこーでねーと。

【150】MHC抗原(主要組織適合性複合体抗原) 何ともいかめしい名称ですが、略字でけっこうです。このタンパク質の形が、我々一人一人を特定する目印なのです。全盛界の人口70億人のなかで全く同じMHC抗原をもつヒトは数人いるといわれています。その数人と一卵性双生児以外は、みんなMHC抗原が異なります。MHC抗原が異なると、T細胞やB細胞は他人と判断し、免疫反応によってその細胞や臓器を拒絶します。
 MHC抗原の多様性も、抗体の多様性と同様に遺伝子の組み合わせによるものです。MHC抗原の遺伝子は解説にあるように第6染色体上にあり、6領域に分かれて存在します。抗体の遺伝子の領域は、L鎖でVJ、H鎖でVDJ5領域でしたが、MHC抗原の場合は6領域もあり、その一つ一つの領域に多数の遺伝子(3400種類~600種類)が存在します。抗体では遺伝子の種類は50~5種類でしたから、MHC抗原の種類数はとても多いことが分かります。さらに遺伝子の組み合わせは、これらのかけ算になるので、2000万種類以上の組み合わせがあると考えられています。
 一方、キラーT細胞にはT細胞受容体というタンパク質があります。T細胞受容体は、自分のMHC抗原とは結合しないが、病原菌のタンパク質やウィルスのタンパク質(正確にはタンパク質を分解したペプチド)をはさんだMHC抗原には結合します。そしてキラーT細胞は、結合した細胞を病原菌・ウィルスごと攻撃します。つまり、MHC抗原は「オレだよオレ」と自分の証明をする目印であると同時に、感染したら「オレは感染してるから攻撃してくれ~」と攻撃要請する目印でもあるのです。
 目の見えないリンパ球たちが、膜タンパク質の結合や結合しないなど触れあいによって自分を守っているしくみはやはりmarvelousではないでしょうか。
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