校長より

校長より
2019/04/12

平成31年度校長挨拶

| by 船高99
ようこそフナコウ・ホームページへ!

千葉県立船橋高等学校 校長  安藤 久彦

千葉県立船橋高等学校のホームページにアクセスしていただき、ありがとうございます。
 本校は、大正9年10月に開いた船橋中学院に源を発し、今年、創立100年の節目を迎えました。来年度には創立百周年記念式典等の記念事業が予定されています。全日制、定時制を併せて3万人を超える卒業生は、各方面のリーダーとして、国内はもとより世界各地で活躍しています。現在は、両課程を併せて約1300人の生徒が学んでいます。
 
 全日制課程は、普通科と理数科を有し、幅広い教養と探求心の育成をめざしています。平成15年度から進学指導重点校に指定(千葉県教育委員会)され、生徒に高い志を持たせ、ライフキャリアを見通した進路指導を行い、それらを実現できる大学への進学を支援してきました。第一希望の大学に現役で合格できる実力の養成に努め、旧帝大など難関大学への進学者数はますます増加する傾向にあります。
また、平成21年度からはスーパーサイエンスハイスクール(SSH)の研究指定校(文部科学省)になり、大学等との連携を深めつつ、国内外の実地研修や課題研究に積極的に取り組むなど、生徒の自立的な探求心を養う事業を充実させています。
 真剣な授業は言うまでもなく、盛り上がる学校行事、加入率100%を超える部活動など、生徒は理想的な高校生活を送るべく、精一杯の力を傾注しています。
 定時制課程(普通科)には、勤労学生だけではなく学び直しの機会を求める人など、幅広い年齢層の多様な就学目的を持った生徒が集っています。有意義な学校生活を送り学ぶ喜びが実感できるよう、日常の生活から卒業後の進路指導まで、一人一人に応じた丁寧な指導を心がけています。夜間の授業、学校行事、部活動などに取り組むことは決して楽なことではありませんが、逞しく成長した生徒たちが卒業式で見せてくれる「頑張って学んでよかった」という表情は、大変印象的です。
3年後には県立行徳高等学校の定時制と統合し、普通科にかわり総合学科が設置される予定です。現在統合準備室が設置され、新しい学校のイメージづくりを進めています。
 
 “フナコウ”は、自他敬愛の精神を育み、創造的な知性、円満な徳性を培い、溌剌明朗を旨として社会に有為な人材を育てていく所存です。このホームページで教育活動の一端を御覧いただき、本校に対する御理解をいただけますようお願い申し上げます。


08:57 | 校長挨拶
2019/04/10

平成31年度全日制入学式式辞

| by 船高99
式 辞

例年より長く愛でることのできた桜の花は、今日も眩く朝日に映えて、皆さんの入学の時を待っていたかのようです。
 ただ今入学を許可いたしました361名の新入生の皆さん、入学おめでとうございます。数ある高等学校の中から本校を選び、難関を突破してきた皆さんを、私たちは心から歓迎いたします。

 本校は、大正9年10月に創立された船橋中学院に源を発し、旧制船橋市立船橋中学校の時代を経て、県立船橋高等学校となり、今年、創立百年の節目を迎えました。この間、本校を卒業した多くの先輩は、各界のリーダーとして、国内はもとより世界各地で活躍しています。そして在校している先輩たちも、学業をはじめあらゆる活動に熱心に取り組み、高校生活を充実させています。
皆さんは、一世紀にわたり重ねられた伝統の上に、船橋高校生としての生活を始めることになります。入学に際してそんな皆さんに、私は一つの問いかけをしてみたいと思います。それは「あなたは何を求めて船橋高校の門を叩いたのか」という問いです。即座に答えられる人はいますか。

これまで皆さんは、先生から教えられた学習内容の理解に努めて、優秀な成績を収めてきたからこそ、本校に入学してきたはずです。高校入試を突破するには、正しい答えを求めて勉強することが第一であり、より速く、より効率的に正解を導くことが、優秀さの証明であったのかもしれません。それらも大切な能力の一つであると考えますが、高等学校では、もう少し違った観点から、学習の意義を見いだしていくことが必要になります。
霊長類、特にゴリラの生態研究において日本の第一人者である、山際寿一京都大学総長は、「現代の人間はどうしても正解を求め、より正解に近づくことばかりを考える。そのためにフレキシビリティーを失ってしまうのです。本当はもっといろいろなやり方があるはずなのに、みんな同じように振る舞う。それは直観力を使っていないからです。」と仰っています。
単に正解を導く力だけなら、人間は人工知能=AIには勝てないでしょう。しかし、多くの人々の思いや感情が重なって構成されている社会、全く同じことが繰り返されない日々において、本当に役立つのは、AIにはない多くの経験から学んだ多面的な見方であり、画一的な回路の中では想定できない事柄に、様々な発想を拠り所として柔軟に対応していける力なのです。
山際先生が言う直観力とは、多くの経験と知識に基づくひらめきや創造力のことだと思います。そして、若いうちは定まった解き方にとらわれずに、あらゆる面から検討して結論を導く方法を、自分で見つけることが大切なのだと、先生は伝えたかったのではないでしょうか。

昨今、新しい学びのあり方として「探究する力」が重視され、大学入試も、長年の定型的な問題から、思考力、判断力、表現力などを用いて答えを導く形式に変わる傾向にあります。そうした流れの中、本校は、平成21年度にスーパーサイエンスハイスクール=SSHの指定を受けて以来、生徒の探究力を養う研究に取り組んでおり、本年度から、新たに5年間の継続指定を受けることになりました。これまでの成果を生かしながら、すべての生徒が蓄えた知識を総合的に活用して、自立的に探究する力を身につけられるよう、さらに取組みを深めていきます。探究力を養う作業は、まさに思考力、判断力、表現力を鍛え、仮説に対する試行錯誤を繰り返しながら、深い学びに達する方法を組み上げることです。
皆さんには、こうした本校の学習環境を生かして、教室で獲得した知識を重ねるだけに留まらない真の学びを、自ら求めていってほしいと願います。

 ところで皆さんは、長くメジャーリーガーとして活躍してきたイチロー選手の引退会見を見ましたか。数々の記録を塗り替えてきた偉大な選手が発した「他人より頑張ったとはとても言えないけど、自分なりに頑張ってきたことははっきり言える、これを重ねることでしか後悔を生まないということはできない」という言葉、或いは「あくまで測りは自分の中にある、自分なりにその測りを使いながら、自分の限界をちょっと超えていくということを繰り返して、いつの間にかこんな自分になった」という言葉に、当たり前のことを当たり前に積み重ねること、他人との比較ではなく自分との戦いを乗り越えていくことの大切さを、改めて教えられました。凡事徹底という言葉もありますが、類い稀な結果を残したイチロー選手が、淡々とそれを説くことに何物にも代え難い重みがあります。
日々の鍛錬を着実に積み重ねることでしか目標は達成できない、逆にそれを確実にやり遂げることができれば目標に必ず到達できるというイチローの言葉を、これから様々な活動にチャレンジしていく皆さんに贈りたいと思います。

今年は本校が創立百年を迎える記念すべき年であり、改元による令和という新しい時代が幕を開ける年でもあります。船橋高校第二世紀の第一歩を創造する皆さん、そして平和や国際協調を希求する新たな時代を生きていく皆さんが、先ずは「何を求めて船橋高校の門を叩いたのか」の問いに対する確固たる答えを持って、充実した高校生活を送り、一人の人間として成長してくれることを願っています。

 最後になりましたが、保護者の皆様、お子様の御入学、誠におめでとうございます。大切なお子様をお預かりした私たちは、お子様の成長を第一に考えた教育活動に努めてまいる所存ですが、多感な高校生を指導・支援していくには、保護者の皆様との協力・連携が欠かせないものと考えます。御家庭におかれましても、これまで以上にお子様との意思疎通を密にしていただくとともに、本校の教育活動に対して深い御理解と御協力を賜りますようお願い申し上げます。
 本日、新入生の前途を祝福いただいたすべての皆様に改めて感謝申し上げ、新入生の高校生活が実り多き日々になることを心から祈念して、式辞とします。

平成31年4月9日

千葉県立船橋高等学校長  
 安藤 久彦 


08:44 | 式辞
2019/03/08

平成30年度全日制卒業式式辞

| by 船高99
式辞

 意富比の森の木々が芽吹き、沈丁花の香りが春の訪れを告げています。この佳き日に、多くの御来賓の皆様の御臨席を仰ぎ、卒業証書授与式を挙行できますことは、大きな喜びであり、感謝の念に堪えません。

 ただ今卒業証書を授与いたしました359名の皆さん、卒業おめでとうございます。
 人生の節目に臨み、まずはこれまでの皆さんの成長を見守り、時には厳しく指導してくれた御家族、先生方など、一緒に歩んでくださった周囲の方々への感謝の気持ちを忘れないでいただきたいと思います。
 私が皆さんとお会いしたのは、昨年4月のことでした。決して長い時間を共有できたわけではありませんが、授業はもとより、部活動、たちばな祭、陸上競技大会などで見せてくれた、真剣な眼差し、爽やかな笑顔、そして何事にも全力で取り組む姿から、本校が理想の学び舎であることを確信し、誇らしく感じてきました。その時々の皆さんのパフォーマンスは、青春のただ中にある若人の情熱に他なりませんでした。
この3年間、皆さんは多くの友人に出会ったことでしょう。友との語らいが日々の生活に潤いをもたらすことは勿論ですが、折々に悩みや喜びを分かちあえる真の友のあることは何よりの宝です。そのような関係をお互いに築いて、長い道のりを進んでいければ大変素晴らしいことです。

さて、改めて振り返れば、皆さんの高校生活は、入学の時に思い描いていたとおりの日々だったのでしょうか。答えはそれぞれだろうと思いますが、3年間で得たものが何だったのか、この機会に問い返してみてください。
 当たり前のことですが、授業では相当の知識を蓄えたことでしょう。それは大学受験を突破する手段でもあったかも知れませんが、船高生なら、学びの本質はさらに別の次元にあることを理解しているはずです。とはいえ、真理を追究しよりよい社会を築くために、学ぶ意義を肌で感じ学理を追及する厳しさを実感するまでには、まだ暫く時間がかかるのかもしれません。

皆さんが進む未来は、科学技術の進展が加速度化する中にあって、予測不可能な社会になると言われています。例えば人工知能=AIがあらゆる分野に進出し、これまで人の手によっていた多くの仕事が失われてゆきます。AIが、車に乗れば目的の場所までハンドルを握らずに連れて行ってくれ、家の中ではメンテナンスやセキュリティー対策を施し、いつでも清潔を保ってくれるのです。医療技術は格段の進歩を遂げて、瞬く間に病理が発見され、人は疾病というものと疎遠になり寿命が飛躍的に伸びるという話も耳にします。夢のような素晴らしい世界に違いありません。
しかし、AIにデータを蓄積するのは人間です。そのため、データを組み込む者は、高い倫理観や公正な価値観などを有していなくてはなりません。また、病気を見つけ高度な治療を施せたとしても、AIが患者一人ひとりの気持ちに寄り添うことは難しいでしょう。 
一方、SNSが一般的な通信、意思表明の手段になった今日、便利なツールを利用して自己顕示、自己満足のために、不適切な発言や動画を投稿するニュースが後を絶ちません。また、SNS上の発言の一部が切り取られて不特定多数から批判を浴びる、いわゆる炎上も度々起こっています。主張の全体を見通さず、その根拠も背景も考えることもないままに人格も含めたすべてを否定したり、無定見に称賛したりするような状況が生じているわけです。こうした事態は、倫理観が極めて未熟であったり、深い思考を停止したりした人々が、便利なツールに踊らされている現象であると考えます。

本校を巣立つ皆さんは、科学技術の革新や社会のグローバル化など、どれほど変化が激しい中にあっても、培った叡智によって必ず対応していけるものと信じています。社会がいかに変わろうとも、最も大切なのは、人を思いやる優しさや寛容な心であり、多様な人々の価値を認めてともに生きる姿勢であり、普遍の価値に裏打ちされた公正な態度に基づく生き方です。こうした意味で、高校生活で得たものが、学問的資質にとどまらず、豊かな人間性や逞しい人間力であったならば、これ以上に嬉しいことはありません。

ところで皆さんは、失敗をしたことがありますか。失敗など一つもないという人もいないと思いますが、これまでの人生を着実に歩んできた皆さんは、むしろ多くの成功を重ねてきた人が多いのではないでしょうか。そのため「失敗を恐れて易きに流れる」精神が、知らずのうちにあなたの心の中に宿ってはいませんか。
第一線で活躍するリーダー、社会の進展に寄与する研究者、未到の記録に挑むアスリート、そして立ち行かない企業を立て直す経営者などの話には、必ずといっていいほど若いころの失敗談が出てきます。それは裏を返せば、単に与えられたことだけに満足をせず、未知なるものへの挑戦を重ね続けた証しでもあるでしょう。
政治家であり教育者でもあった大隈重信は「個人としては幾多の失敗を重ねたが、しかし恐縮はせぬ。失敗はわが師なり。失敗はわが偉大なる進歩の一部なり。失敗に落胆しなさるな。失敗に打ち勝たねばならぬ。」と言っています。取り返しのつかない失敗を薦めているのではありません。力のある皆さんなればこそ、志を立てて挑んで挫折したとしても大抵のことならば取り返せる、むしろそうした経験が人生を一層輝かせることもあるのです。

皆さんの行く手には、必ず困難が待っています。仏教の四苦の教えを引くまでもなく、人生は困難の連続です。すべてに見放され、一人不幸を背負い込んだような気持になることがあるかもしれませんが、決して諦めてはいけません。道が窮まったかのように思えても、解決の光明は必ず見えてきます。落ち着いて糸口を探る泰然とした姿勢、強靭な精神こそが、人生航路を切り拓く真の人間力なのです。
そして困難と同じくらいの幸せが、いつでも皆さんの足もとにはあります。それになかなか気づけないのも、また人の常です。身近にあるささやかな幸せを掴むことが、遠くをめざす勇気につながり、顔を上げて歩き出すエネルギーになることも忘れないでください。
皆さんの前途に幸多かれと願っています。

最後になりますが、保護者の皆様、お子様の御卒業、誠におめでとうございます。本日は立派に成長されたお子様の姿に、感慨も一入のことと御拝察いたします。学校を代表して、これまでお子様に注がれてきた愛情と御苦労に敬意を表しますとともに、本校にお寄せいただきました御支援と御理解に対し心から感謝申し上げまして、式辞といたします。

平成31年3月7日
                     千葉県立船橋高等学校長
 安藤 久彦


08:51 | 式辞
2018/04/13

平成30年度全日制入学式式辞

| by 船高99
 式辞

 入学式の花だった桜には若葉が芽吹き、ここ宮本五日市の台を吹き抜ける爽風とともに、春の陽射しは眩さを増しています。

 ただ今入学を許可いたしました三百六十四名の新入生の皆さん、入学おめでとうございます。数ある高等学校の中から本校を選び、難関を突破してきた皆さんを、私たちは心から歓迎いたします。

 本校は、大正九年十月に創立された船橋中学院に源を発し、旧制船橋市立船橋中学校の時代を経て、県立船橋高等学校となりました。そして皆さんが在学中の来年度、創立百年を迎えます。この間本校を卒業した多くの先輩は、各界のリーダーとして、日本国内はもとより世界各地で活躍しています。そして在校している先輩たちも、学業をはじめあらゆる活動に熱心に取り組み、高校生活を充実させています。平成二十一年にスーパー・サイエンス・ハイスクールの研究指定校となり、数々の事業に取り組み、生徒の知的好奇心を高め、探求する力を養っていることは、最近の成果の一つです。本校には、主役である皆さんが、物事に挑む勇気と自らを向上させる修練を怠らない限り、多くのことを獲得できる環境があります。

さて皆さんは、2月に行われた平昌(ピョンチャン)オリンピックで女子スピードスケート500mのゴールドメダリストとなった、小平奈緒選手を知っているでしょう。小平選手は、「明日死ぬかのように生きよ、永遠に生きるかのように学べ」という言葉を、座右の銘にして栄光を勝ち取ったそうです。
「明日死ぬかのように生きよ、永遠に生きるかのように学べ」・・・これは、インド独立の父ともいわれる宗教家のマハトマ・ガンディーの言葉です。入学式のこの機会に、皆さんにもこの言葉の意味について、考えていただきたいと思います。

私たちは今、この時を、たどってきた時間、そして未来に続く時間と切り離したものと考えがちです。平易に言えば、3年後には大学に進学しようと決意していても、それはまだ先にある漠然とした事柄であって、今この時間とは大きな関係はないように思えるわけです。同じように、高校生となった今と、過去の時間を結びつけることも意味の薄いことのように思えるかも知れません。しかし、改めて考えれば人生は現在の連続です。現在を重ねていくことでしか未来はなく、自分が考え行動した時間の連続が、現在を生んでいるのです。
知識・情報・技術が加速度的に進歩し、今日身につけた内容が明日には使えなくなるような時代にあって、私たちの安全や安心を高める技術が実用化される中、今までには考えられなかったようなリスクや危険を背負う状況も生まれています。また人間の寿命はさらに伸びて、先進国においては半数以上の人が百歳を超えて生きる“人生100年時代”の到来が言われています。
急激な社会の変化に対応しながら百歳までよりよい人生を送る、即ち現在を一世紀に渡って連続させて生きるとすれば、学びとは知識の修得にとどまることなく、それらを統合し、新しい技術の開発や社会の変革に結びつけられる力でなくてはならないことは明白です。大学入試が資料等を多面的に分析し、思考力、判断力、表現力などを問う形式に移行する背景には、そのような資質・能力を判断するねらいもあるのです。これからは、これまで以上に貪欲に知識を吸収しつつ、幅広い視点からそれらを活用していく柔軟な思考力を育ててほしいと思います。
明日死ぬかのように生き、永遠に生きるかのように学ぶことは、こうした意味で、皆さんの高校生活のあり方に通じる姿勢であるはずです。

 ところで小平選手は金メダルを獲得しただけではなく、フェアプレーと友愛の精神でも私たちの記憶にとどめられることになりました。
 自らがオリンピック新記録を出したレースの直後、歓声に包まれる観客席に向かって口元に指を押し当て「次のレースがあるから」と静粛を促した態度は、気持ちが高ぶっている状況の中で、なかなか取れるものではありません。そして、地元韓国が期待したイ・サンファ選手が小平選手に敗れると、彼女の肩を抱き、寄り添いながらリンクを周回した姿も感動的でした。
 
 国際社会の情勢を見れば、昨今は自国第一のような政策が打ち出される風潮が色濃くなっているようにも見えます。自国の歴史、文化を知り郷土を愛する気持ちを持つことが極めて大切であることは言うまでもありません。しかし私たち人間は、排他的で偏狭な考え方に陥り、自己利益に固執したことによって、多くの失敗を重ねてきた歴史を持っています。このような失敗を繰り返さないためには、自分の立場を丁寧に説明しつつ、相手を対等に尊重できる精神が絶対に欠かせません。人・もの・カネ・情報が地球規模で行き交う時代だからこそ、お互いの尊重と理解の上に立つ利益の共有、痛みの分かち合いが必要だと考えます。
 どんなに学業に優れ運動能力に秀でていても、それらを苦手とする人の悩みや気持ちを理解できない人は、自らの力を過信し、結果として持てる力を発揮できない状況に陥ることになるものです。皆さんには、他者を理解し友愛の気持ちを大切にする心を育んでほしいと願います。そうした生き方こそが、人生に彩を添え、幸福をもたらすものと信じます。

 最後になりましたが、保護者の皆さま、お子様のご入学、誠におめでとうございます。大切なお子様をお預かりした私たちは、お子様の成長を第一に考えた教育活動に努めてまいる所存ですが、多感な高校生を指導・支援していくには、保護者の皆さまとの協力・連携が欠かせないものと考えます。ご家庭におかれましても、これまで以上にお子様との意思疎通を密にしていただくとともに、本校の教育活動に対して深いご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げます。

 本日、新入生の前途を祝福いただいたすべての皆様に改めて感謝申し上げ、新入生の高校生活が実り多き日々になることを心から祈念して、式辞とします。

平成三十年四月九日
千葉県立船橋高等学校長  
 安藤 久彦 


15:51 | 式辞
2018/04/13

平成30年度校長挨拶

| by 船高99

ようこそフナコウ・ホームページへ!

 

千葉県立船橋高等学校 校長  安藤 久彦

 

千葉県立船橋高等学校のホームページにアクセスしていただき、ありがとうございます。

 大正9年10月に開いた船橋中学院に源を発する本校は、来年度、創立100年を迎えます。全日制、定時制を併せたこれまでの卒業生は3万人を超え、各方面のリーダーとして、国内はもとより世界各地で活躍する多数の人材を輩出しています。現在は、両課程を併せて約1300人の生徒が学んでいます。

 

 全日制は、普通科と理数科を有し、幅広い教養と探求心の育成をめざしています。平成15年度から進学指導重点校に指定(千葉県教育委員会)され、生徒に高い志を持たせ、ライフキャリアを見通した進路指導をベースに、それらを実現できる大学への進学を支援しています。また、平成21年度からはスーパー・サイエンス・ハイスクール(SSH)の研究指定校(文部科学省)になり、大学や県内各校との連携を進めつつ、国内外の実地研修を盛り込むなど、理数教育の充実に努めています。

 真剣な授業は言うまでもなく、盛り上がる多くの行事、加入率100%を超える部活動など、生徒は学校生活すべてに全力を傾注し、高校生活を充実させています。

 定時制(普通科)には、勤労学生だけではなく学び直しの機会を求める人など、幅広い年齢層の多様な就学目的を持った生徒が集っています。有意義な学校生活を送り学ぶ喜びが実感できるよう、日常の生活から卒業後の進路指導まで、一人一人に応じた丁寧な指導を心がけています。4年後には行徳高等学校定時制と統合し、普通科にかわり総合学科が設置される予定です。

 生徒は、毎日の授業、学校行事、部活動などに前向きに取り組み、暖かな人間関係を結びながら逞しく成長し、卒業をめざしています。

 

 “フナコウ”は、自他敬愛の精神を育み、創造的な知性、円満な徳性を培い、溌剌明朗を旨とする社会に有為な人材を育てていく所存です。このホームページで教育活動の一端を御覧いただき、本校に対する御理解をいただけますようお願い申し上げます。


15:49 | 校長挨拶