校長より

校長より >> 記事詳細

2017/04/07

平成29年度全日制入学式式辞

| by 船高99
式  辞
厳しい冬の寒さから解放され、さわやかな春風に包まれ、春爛漫の季節となりました。
 ただ今入学を許可された三百六十六名の新入生の皆さん、入学おめでとうございます。また、晴れてお子様の入学を迎えられました保護者の皆さまに心からお祝い申し上げます。

 さて本校は、大正九年十月に創立され、その後旧制船橋市立船橋中学校を経て、昭和二十三年に戦後の学制改革により現在のような高等学校となり、まもなく百周年を迎えようとしています。
 本校に入学した皆さんは、このような長い歴史と伝統の上に、日本や世界の各界のリーダーとして多くの卒業生を輩出してきました本校で、これから高校生活を送ろうとしています。そこで高校生活を充実したものにするために心に留めてほしいことを、二つお話します。

 まず、一つにはこれからの本校での学びの姿勢についてです。
 皆さんがこれから立ち向かう未来は、どのような社会になっていることでしょうか。
 現代社会は知識基盤社会と言われ、新しい知識・情報・技術が、社会のあらゆる領域での活動の基盤として重要になってきており、それらをめぐる変化が加速度的に早くなってきています。
 また、グローバル化の進展等によって、一つの出来事が広範囲かつ複雑に伝播し、社会の変化を予測することがますます難しくなってきています。
 十年後には、IoTやビッグデータ、人工知能等をはじめとする技術革新やグローバル化の一層の進展に伴う産業構造や社会の変化、人口構造の変化や女性・高齢者等の活躍の進展、雇用環境の変化等に伴う就学・就業構造の変化が予想されています。

 こうした将来予想の中、皆さんは本校での学びを始めようとしています。
 本校では、基礎基本の習得は言うまでもなく、自ら問いを見出し、その解決のために検証を重ね、そして解を見出していくという探究力の養成を目指しています。
 これからの社会では、正解のない問いへの挑戦がますます増えていきます。本校での学びに限界はありません。授業での知識の習得は言うまでもなく、仲間とのコラボレーションの力、加えて交渉能力・説明する能力を高め、無理難題にも果敢に挑戦し、これからの日本、そして世界のリーダーとして活躍する基礎を築いてください。

 二つめには、人間力についてです。
 これまで、みなさんは中学校で何かしらのリーダーとして活躍してきたことと思います。ところが、ある社会で、全員がリーダーだったらどうなるでしょうか。進むべき方向性を決められず、その集団は方向性を見失ってしまいます。
 その中で必要な能力は、リーダーシップだけではなく、むしろフォロワーシップの能力の高さであったとのことです。時にはリーダーとしてチームを引っ張りながら、時にはフォロワーとしてリーダーをうまくサポートできる人間こそが、これから社会で求められるものでしょう。
 さらに、最近言われる言葉として「GRIT」ということばがあります。
 様々な分野で高い成績や成果を上げている人に対して、われわれは、つい生来の才能を持っているからだといいがちです。しかし、アメリカのアンジェラ・ダックワースという研究者は、才能×努力でスキルを身につけ、そのスキル×努力で成果が表れると分析しています。そこで必要な能力がGRIT=やり抜く力ということです。
 皆さんには、本校での授業や、学校行事、部活動を通して、妥協することなく知の世界へ果敢に挑戦し続け、GRIT=やり抜く力を身に着け、これからの社会の真の意味でのリーダーとなるべく、人間力を高めていってください。

三つ目には、2020年という年です。
東京オリンピック・パラリンピックの開催年であります。
本校にとっては百周年を迎える記念の年でもあります。
実はその年の大学入試が大きく変わろうとしています。今その準備のために議論が進められています。
大学入試のために我々は授業をやっているわけではありませんが、大学入試が変わると高校の授業の内容も方法も大きく変わっていきます。
 例えば、英語に関して言うなら、これまでの読む・聞くという能力に加えて、書く・話す力も試され、それに伴い外部試験の導入も議論されています。
さらに、これまで以上に説明能力、発信能力が求められています。
学校でも学びをもとに、さらにソトへと飛び出してもらいたいと思います。ソトを知ることによりウチなるものをさらに知り、自らの弱みを克服し、より大きな能力をもつ人間になるはずです。
2020年は皆さんが本校を卒業する年でもあります。その時には、今以上に心身ともに大きく成長し、真の意味での知のリーダーになっていることを期待しています。

 結びに、改めまして保護者の皆さま、お子様の御入学、誠におめでとうございます。これからは大切なお子様をお預かりし、教職員一同一丸となって、全力を挙げて指導・支援に努めてまいります。
 学校教育は、学ぶ主体である生徒の向上心と日々の努力が何より大切でありますが、高校時代は社会との接点もこれまで以上に多くなり、心身ともに大きく成長する時でもあります。そのような高校生を指導・支援していくには、保護者の皆さまと私たち教職員との協力・連携があってこそ花開き、実を結ぶものと考えます。これから3年間、本校の指導に御理解と御協力を重ねてお願い申し上げます。

 新入生の皆さん、いよいよ船橋高校での生活が始まります。一日一日を無為に過ごすことなく、何事にも果敢にチャレンジし、大きく成長していくことを期待して、式辞とします。

平成二十九年四月七日
千葉県立船橋高等学校長
百瀬 明宏

12:00 | 式辞